日本時間2019年6月21日に八村塁選手がNBAドラフトで1巡目指名され、大きな話題となりました。
激戦を勝ち抜き1巡目でワシントン・ウィザーズから指名されたわけですが、アメリカを舞台にして闘っているのは八村塁選手だけではありません。
この記事では、僕自身が八村塁選手、渡邊雄太選手に次いでNBAに近いと思っているテーブス海選手のプロフィールや学歴・経歴、プレイスタイルなどに迫っていきます。
アメリカのNCAAで挑戦を続けているテーブス海選手とは一体どんなプレイヤーなのでしょうか?
(トップ画像出典:https://twitter.com/uncwmenshoops/media?lang=en)
目次
テーブス海のプロフィール
まずは、テーブス海選手のプロフィールから紹介していきましょう。
- テーブス海(てーぶすかい)
- 1998年9月17日 兵庫県出身
- 188cm 83kg ポイントガード
- ノースカロライナ大学ウィルミントン校 #10
ノースカロライナ大学といえば、”バスケの神様”マイケル・ジョーダンを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。ウィルミントン校は、ノースカロライナ大学の姉妹校として覚えておくといいでしょう。
なお、テーブス海選手は、カナダ人のお父さんと日本人のお母さんの元に生まれた、いわゆる”ハーフ”です。お父さんが日本でバスケのコーチなどを勤めていることもあり、生まれも育ちも日本です。
テーブス海の学歴
テーブス海選手は神戸で生まれ、神戸で育ったそうです。弟のテーブス流河選手は東京の実践学園中学校でプレイしているのですが、テーブス海選手は幼少期を神戸で過ごしているようです。
高校では東京の京北高校へと進学していますので、テーブス海選手が高校生になるのと同時に東京へと引っ越してきたのではないでしょうか。
なお、お父さんのBTテーブスさんは2012年から富士通レッドウェーブ(女子のプロバスケチーム)にてスタッフを勤めているので、家族で東京へと出てきているものと思われます。
ジュニアオールスターも経験した中学時代のテーブス海
中学時代までを神戸で過ごしたテーブス海選手ですが、2013年のジュニアオールスターのホームページを見てみますと、中学生の時は神戸市立本庄中学校でプレイしていたと書かれています。
当時から身長180cmと恵まれた体格を持っていたテーブス海選手は、おそらくポイントガードとしてプレイしていたのでしょう。
ジュニアオールスター以外の情報も調べてみたのですが、見つけることができませんでした。
“2年生”まで過ごした京北での高校時代
神戸市立本庄中学校を卒業後、テーブス海選手は東京の強豪京北高校へと進学しました。
テーブス海選手が入学した京北高校は2014年、2015年とインターハイに出場。1年目からベンチ入りを果たしていたテーブス海選手ですが、ウィンターカップではスタメンとして試合に出場していました。
京北高校はテーブス海選手が2年の時にもインターハイに出場しているのですが、テーブス海選手は1年目とは違いスタメン・エースとして試合に出場していたようです。インターハイでは1回戦で北陸学院高校に破れてしまいました。
そしてテーブス海選手はこの2年目のインターハイが終わってから、8月末に渡米をしています。
プレップ・スクールでNCAAディビジョン1への挑戦機会を伺う
2015年8月に渡米したテーブス海選手は、メイン州にあるブリッジトン・アカデミーへと進学し、その後マサチューセッツ州のノースフィールド・マウント・ハーモンに転校しました。
この2つの学校はプレップスクールと呼ばれる学校で、いわゆる高校や大学への進学へ向けて準備をする学校です。
渡邊雄太選手が通っていたセントトーマスモアスクールも、プレップスクールの1つです。
ノースフィールド・マウント・ハーモンに在学中に、NCAAディビジョン1の6つの学校からオファーがあり、その中で最もレベルが高いノースカロライナ大学ウィルミントン校へと進学しました。
ノースカロライナ大学ウィルミントン校でプレイ
ノースカロライナ大学ウィルミントン校に入学したテーブス海選手。18-19シーズンをルーキーとして1シーズン闘いました。
ノースカロライナ大学ウィルミントン校はCAAカンファレンスに所属している学校で、シーズン平均7.7アシストを記録しNCAAディビジョン1で第2位の記録を残しています。
また、所属していたCAAカンファレンスでは、1シーズン最多の253アシストを記録したことで話題を集めました。
MILESTONE | @kaitoews10 becomes #CAA‘s single season assist leader with this feed to @j_cylla pic.twitter.com/IZQO8m9j4t
— UNCW Basketball (@uncwmenshoops) March 10, 2019
なお、18-19シーズンのノースカロライナ大学ウィルミントン校はCAAカンファレンスで10位となってしまい、NCAAトーナメントには出場していません。
テーブス海は英語力も優れていた
テーブス海選手は2015年の8月に渡米しています。渡米をするにあたり多くの日本人が「言葉の壁」にぶち当たってしまうものなのですが、テーブス海選手は当時から英語も堪能だったようです。
テーブス海選手のお父さんのBTテーブスさんはカナダの出身で、英才教育を受けていたのかもしれません。小さな頃から英語を耳にしていたことで、英語も話せるようになったのでしょう。
八村塁選手も渡米1年目は英語で苦戦したと言っているので、日本にいる時から英語に親しんでいたテーブス海選手は、きっと渡米後もすぐに学校・チームに順応できたものと思われます。
テーブス海は身長188cmの大型PG
テーブス海選手には、特徴として身長が高いという点が挙げられます。テーブス海選手の188cmという身長は、日本人のポイントガードとしてはかなり大きな部類で、アメリカのポイントガードにも引けを取らない身長です。
中学時代から180cmの身長があり、当時から体格に恵まれていたんですね。
2019年6月現在、テーブス海選手は男子バスケットボール日本代表の育成キャンプに参加しています。このキャンプは「サイズアップ」が1つのテーマとなっており、188cmのテーブス海選手も召集されました。
今回のキャンプに当たり、自分の特徴や身長に関してこんなコメントを残しています。
国際大会になると相手のポイントガードは190cm前後になってきます。自分はNCAAで195cmのポイントガードとも多く対戦し、そういう選手たちを相手に守ってきました
出典:https://basket-count.com/article/detail/23972
日本とは違いアメリカには長身のポイントガードがたくさんいますし、その中で1シーズン闘ってきたことに自信を覗かせていますよね。
テーブス海は「パス」に自信を持っている
テーブス海選手は、NCAAディビジョン1の1年目で7.7アシストを記録したことも分かる通り、自分自身のパスに自信を持っています。
自分の強みはパスで、アシストを重ねることで自信に繋がりました。ただ、得点を取る力がないと、相手のディフェンスも寄ってこないのでアシストも生まれにくいです。この合宿では他の選手にいかにシュートを打たせるのかに気をつけ、リーダーシップを発揮していきたい
出典:https://basket-count.com/article/detail/23972
NCAAディビジョン1という、学生レベルでも世界最高峰の舞台で、シーズンを通して1試合平均7.7アシストを記録できたことは、大きな自信に繋がったのでしょう。
また、自信のパスという強みに触れながらも、得点力を課題としていることから、今後のさらなる成長が大いに期待されます。
日本代表に招集してほしい大型PGのテーブス海
テーブス海選手は2019年6月現在、日本のA代表としてのプレイ経験はありませんが、是非とも2020年の東京オリンピックや2023年のワールドカップでは主力として闘ってもらいたいと思っています。
特に魅力的なのは、非凡なパスセンスと身長です。2019年現在日本代表でポイントガードを勤めている富樫勇樹選手と篠山竜青選手は、共に167cm、178cmと世界的に見れば小柄なポイントガードです。
ただテーブス海選手には188cmもの身長がありますので、ディフェンス面でのミスマッチも減らせるでしょう。もちろん世界には2mを超えるポイントガードがたくさんいますが、それでもテーブス海選手は自信を覗かせています。
A代表でいきなりスタメンになれるとまでは考えていないです。でも、身体能力、スピード、リングにアタックできるサイズがあって、さらにパスがある。他のベテランガードの方と自分はタイプが違うので、そこでチームに何かを加えられたらいいなと思います
出典:https://basket-count.com/article/detail/23972
テーブス海選手自信の強みを、是非ともA代表でも発揮してもらいたいです。
テーブス海はNBAドラフトにかかる?
日本時間6月21日、アメリカで行われたNBAドラフトで八村塁選手が指名されたことが、日本でも大きな大きな話題となりました。
今回の快挙を受けて、次にドラフトにかかるのはテーブス海選手なんじゃないかという意見もちらほら目にします。
テーブス海選手自身は、とあるインタビューでこんな言葉を残しています。
これまで口に出して言ったことはなかったけれど、NBAに入れるように頑張ってみたいと決めました。前は自分がそんなことを言うとは思ってもいなかったし、そう言う自信もなかったけれど、今は、それが僕の目標だと言えます。最初にアメリカに来た時にはNBAはまったく目標ではなかったんです。アメリカで成長して、いつかBリーグでプレーできればと思っていました。今もBリーグでプレーしたいと思っているけど、でも、今アメリカで、アメリカの選手たち相手に自分がどれだけできるかを見て、NBAが自分の視野に入ってきました。
誤解してほしくないのは、今の自分はまだ全然そのレベルにはないということ。でも、このペースで成長することができれば、チャンスがあると思えるようになりました。そう考えるようになったことで、自分の考え方や姿勢まで変わってきました。NBAに入りたいというのなら、これまでとはまったく違うレベルの努力やメンタリティ、自分に対する期待が求められるようになります。これまでとは違うレベルです
出典:https://number.bunshun.jp/articles/-/833373?page=4
NBAを目指している、NBAが視野に入ってきていると強気な姿勢を見せており、NBA入り、あわよくばドラフト指名もバスケファンなら当然期待しますよね。
ただ自分自身の弱みや改善点もはっきりと口にしており、今後は「得点力のアップ」課題の1つとして挙げていますし、努力やメンタル面での成長も必要だと口にしています。
現時点ではNBAドラフトにかかるとは言えないかもしれませんが、テーブス海選手の強い意志と、アメリカに渡った後に見せてきた「成長」に今後も期待したいですね。
まとめ
日本人として、アメリカNCAAディビジョン1の舞台で奮闘しているテーブス海選手について紹介してきました。
1年目のシーズンを終え、NCAAディビジョン1の全体2位となるアシスト数を記録したり、所属するCAAカンファレンスのオール・ルーキーチームにも選出されるなど、着実な成長を見せてきました。
We expect to see plenty more from these guys in the future!
The Men’s #CAAHoops All-Rookie Team 👇@wmtribembb‘s Chase Audige@delawarembb‘s Ithiel Horton@jmumbasketball‘s Deshon Parker@uncwmenshoops‘ Kai Toews@drexelmbb‘s Camren Wynter pic.twitter.com/aFe3vjcfUQ
— CAA Basketball (@CAABasketball) March 8, 2019
また、とあるWebサイトでは、19-20シーズンのNCAAディビジョン1ミッドメジャーカンファレンスに所属するプレイヤーの中から、注目すべき7選手としてテーブス海選手が紹介されています。
日本でもアメリカでも注目を集めている、テーブス海選手の今後に注目です!