パワーフォワードってどんなポジション?ちょっと地味なイメージがあるんだけど、実際どうなの?
今回の記事では、パワーフォワード(Power Forward)について紹介していきます。
バスケの5つあるポジションの中で、最も地味なポジションと言っても過言ではないパワーフォワードですが、実はチームの勝利に欠かせないプレイヤーに成長したケースがNBA(アメリカプロバスケットボールリーグ)ではあります。
要は、パワーフォワードは地味なポジションではなく、チームの勝利に欠かせないポジションと言えるのです。
近年は「ストレッチ4」と言う、アウトサイドもこなせるパワーフォワードポジションのプレイヤーを指す言葉が登場するほどに、パワーフォワードのポジションは進化を遂げています。
そこでこの記事では、進化を続けているパワーフォワードのポジションの特徴や、どんな人が向いているのか、について紹介していきます。
最後の「まとめ」の章では、この記事で紹介したパワーフォワードの内容をまとめているので、時間がない人も最後だけは読んでいってください。
目次
味方との連携が鍵になるポジションがパワーフォワード(PF)
パワーフォワード(Power Forward)は、5つのポジションの中でも味方との連携が鍵になってくるポジションです。
味方を活かすためにスクリーンプレイをしたり、ボックスアウトをして味方にリバウンドを取らせる。時には3Pライン付近のアウトサイドまで出て、ボールを円滑に回すための役割を担うこともあります。
パワーフォワードは周りとの連携の高さが求められます。
パワーフォワード(PF)のポジションに求められる4つのこと
ここからは、パワーフォワードのポジションに求められる要素を4つ紹介していきます。
- 味方との高い連携能力
- コミュニケーション能力
- シュート能力・ドリブル能力
- 身体の強さ
味方との高い連携能力
1つ目は「味方との高い連携能力」です。
味方へのスクリーンプレイをしたり、センターのポジションのプレイヤーと息を合わせて動いたりと、何かと連携が求められるポジションです。
味方と連動して動くことができなければ、チームのオフェンスやディフェンスが円滑に機能しなくなってしまいます。
コミュニケーション能力
2つ目は「コミュニケーション能力」です。
味方との連携を強化するためにも、試合中に臨機応変に対応するためにも、コミュニケーションを積極的に取りながら、意思の交換をすることが大切です。
特に、スクリーンプレイをする場合には、ボールを持っているガードのプレイヤーと、スクリーンをかけるパワーフォワードのあなたとでは考え方や「スクリーンの後に何がしたいのか」が違ってきます。
意思の疎通ができていなければ、試合中に致命的なミスになり兼ねません。
試合でのミスを抑えるためにも、お互いに理解を深め、意見を共有するためのコミュニケーションを取ることが大切なのです。
シュート能力・ドリブル能力
パワーフォワードのプレイヤーの主なプレイエリアはインサイドですが、そのインサイドの中でも「ハイポスト」でプレイすることが多くなっていきます。
この画像を見てください。青の四角で示している部分を「ハイポスト」と言います。
ハイポストでボールをもらったプレイヤーは、その位置からのシュートやドリブルからの攻めが、オフェンスの時には求められる役割です。
インサイドのプレイヤーはゴールの近くからしか、シュートを打つことがないというイメージがあるのですが、パワーフォワードの場合にはフリースローライン付近からのシュート、ミドルシュートが入るように身につけておくことが大切です。
また、ドリブルに関しては、ハイポストからドリブルをして攻めることができるように、相手に取られないドリブルをつけるようにしておくことが大切です。
身体の強さ
4つ目は「身体の強さ」です。
パワーフォワードのプレイヤーは、オフェンスもディフェンスもインサイドでのプレイを主に行います。
インサイドでのプレイをするときのオフェンスとディフェンスの心理は、
- オフェンス:ボールをよりゴールの近くでもらいたい。
- ディフェンス:ゴールよりもできるだけ遠くでボールをもらわせたい。
このようになります。
ということは、オフェンスもディフェンスも相手に対抗するために、押し合いをすることで、「場所取り=ポジション取り」を行います。相手に押し負けることがないように、強い体幹やパワーを身につけておく必要があります。
パワーフォワード(PF)が向いている人
これまで紹介してきたパワーフォワードに求められる特徴を踏まえ、パワーフォワードに向いている人を挙げるとしたら、
- チーム内で身長の大きな部類に入る人
- シュート力やドリブル能力に自信がある人
- 自分の意見を伝え、相手の意見を尊重できる人
- トレーニングが好きな人
これらの人は向いていると言えます。
チーム内で身長の大きな部類に入る人
パワーフォワードはゴールに近いインサイドを主なプレイエリアとするため、身長が高い人が務めるポジションです。
インサイドでプレイするパワーフォワードやセンターのポジションには、どのチームも身長や身体の大きなプレイヤーを選択します。
そのため、身長がチーム内で小さな人では、相手に押し負けるケースや、身長差を上手く利用されてしまうということもありえるので、身長が低いなと思ったら、他のポジションに挑戦してみてください。
シュート力やドリブル能力に自信がある人
ハイポストでプレイすることが多いパワーフォワードは、シュート力とドリブル能力が求められるため、シュートやドリブルに自身がある人には向いています。大前提として、身長が大きいことが重要です。
身長や身体が大きくて、なおかつシュートが高確率で入ってドリブルも取られないプレイヤーだと、ディフェンスは非常に守りづらく、厄介なプレイヤーと言えます。
自分の意見を伝え、相手の意見を尊重できる人
味方との高い連携が求められるため、コミュニケーション能力は非常に重要です。
きちんと自分の意見を相手に伝え、相手の意見を尊重できる人はパワーフォワードに向いています。高い連携を発揮するためには意思の疎通が大事なことですから、常日頃から積極的にコミュニーケションを取ることが好きな人は、パワーフォワードを目指してみてください。
トレーニングが好きな人
パワーフォワードには体幹の強さやパワーが求められます。インサイドで相手に押し負けないために必要です。
その体幹を鍛えるためのトレーニングや、パワーを磨くためのトレーニングが好きな人はパワーフォワードに向いています。あなたが身につけたパワーを発揮するためには、インサイドでプレイするパワーフォワードがぴったりです。
パワーフォワード(PF)のポジションが向いていないと思ったら
ここまで読んできて「僕はパワーフォワードに向いていないな」と思ったら。
- 身長が低いと思ったら・・・スモールフォワード
- シュート力やドリブル能力に不安があったら・・・センター
を目指してみるといいですね。
スモールフォワードは、パワーフォワードよりも少し小さなプレイヤーが務めるポジションですから、身長が足りないなと思ったらスモールフォワードもおすすめです。
身体の大きさには自信があるけど、シュート力やドリブル能力に不安がある人は、センターがおすすめです。センターは、パワーフォワードとは違い「ローポスト」を主戦場としているため、シュート力やドリブル能力よりも、力強さが求められます。
パワーフォワード(PF)のポジションをタイプ別に分けると・・・
ここからは、NBA(アメリカプロバスケットボールリーグ)の中で、パワーフォワードを僕の独断と偏見で4タイプに分けて紹介していきます。
- 万能タイプ
- オフェンスタイプ
- ディフェンダータイプ
- テクニックタイプ
万能タイプ
1つ目は「万能」タイプです。オフェンスもディフェンスもなんでもこなせるタイプです。
代表的なNBAプレイヤーでいうと、
ドレイモンド・グリーン
アル・ホーフォード
などです。
彼らはポイントガードのようにパスを供給することもできれば、アウトサイドからのシュートを打つこともできますし、ドリブルでディフェンスを突き破ることもできます。
ディフェンス面においてはチームの要となり、ブロックショット、リバウンド、ルーズボールに対して抜群の反応を見せるプレイヤーです。
ドレイモンド・グリーンは、「彼がいなかったらゴールデンステイト・ウォリアーズは優勝できなかった」と言われるほど、チームにおいて攻守両方の要なのです。パワーフォワードは地味なイメージを持たれているポジションですが、チームの核となるプレイヤーも多く存在します。
オフェンスタイプ
2つ目は「オフェンス」タイプです。オフェンス時に力を発揮するタイプです。
NBAの代表的なプレイヤーでいうと、
アマレ・スタウダマイアー
ダーク・ノヴィツキー
ケビン・ラブ
などです。
彼らは1試合で20点近くを稼ぎ出す点取り屋です。3Pラインからシュートを入れられるだけの正確性を持っているだけではなく、中距離からのミドルシュートや、ゴール下での争いからでも得点を取ることができるプレイヤーです。
近年は、3Pライン付近のアウトサイドでも高いレベルでプレイできるパワーフォワード「ストレッチ4」が増えてきています。
ディフェンダータイプ
3つ目は「ディフェンダー」タイプです。ディフェンス面での闘志あふれるプレイヤ、ガッツが味方を鼓舞し、チームを盛り立ててくれます。
NBAの代表的なプレイヤーで言うと、
ケビン・ガーネット
デニス・ロッドマン
などです。
彼らはディフェンス面での貢献度が高く、チームのディフェンスリーダーとして君臨しました。
ロッドマンはNBAのパワーフォワードとしては小さく200cmちょっとしか身長がありませんが、リバウンドをもぎ取る能力に優れていました。
テクニックタイプ
4つ目は「テクニック」タイプです。パワーフォワードとは思えない身のこなし、技術力の高さを見せてくれるタイプです。
NBAの代表的なプレイヤーは、
ラマーカス・オルドリッジ
パウ・ガソル
などです。
彼らは3Pライン付近からのアウトサイドシュートを打てるだけではなく、ドリブルをついてディフェンスを突破することもできれば、ディフェンスを翻弄するパスを味方に供給することもできます。
インサイドでプレイをしながら、周りの味方を活かせるプレイヤーです。
まとめ
この記事では「パワーフォワード(PF)」について紹介してきました。パワーフォワードについて簡単にまとめると、
- 味方との連携が重要なポジション
- シュート力とパス能力も求められるインサイドのポジション
- 万能タイプ、オフェンスタイプ、ディフェンダータイプ、テクニックタイプの4つに分けられる。
このようになります。
パワーフォワードは、身長が大きなプレイヤーが務めることが多いです。身長が大きなプレイヤーは「シュートやドリブルやパスが下手」と言うイメージが染み付いてしまっています。
そのため、これからパワーフォワードを目指すのであれば、シュート力やドリブル能力も優れたパワーフォワードになってください。