スモールフォワードはどんな役割があるポジションなの?どんな人が向いているポジションなの?
今回の記事では、バスケのポジションである「スモールフォワード(Small Forward)」について紹介していきます。
「レブロン・ジェームズ」と言う名前を聞いたことがありますか?
NBA(アメリカプロバスケットボールリーグ)の”キング”と称されているスーパースターですが、彼のプレイからもわかるように、スモールフォワードはどんなプレイも高いレベルでこなすことが必要です。
この記事では初心者の人でもわかるように、スモールフォワードに求められる能力や、スモールフォワードが向いている人について触れていきます。
最後の「まとめ」の章ではスモールフォワードについて簡単にまとめているので、時間がない人はそこだけでも読むことをオススメします。
目次
チームのバランスをとるポジションがスモールフォワード(SF)
スモールフォワード(Small Forward)は5つのポジションの中でも、最もチーム全体のバランスをとることに長けているプレイヤーが務めるポジションと言えます。
身長だけを見てみるとチームの中間くらいの身長になりますから、ゴールの近くでプレイするインサイドプレイヤーとして仕事をしたり、3Pよりも外でプレイするアウトサイドプレイヤーの要素も兼ね備えたポジションです。
全てのプレイを満遍なくこなせる万能さが要求されます。
スモールフォワード(SF)のポジションに求められる3つのこと
ここからは、スモールフォワードのポジションに求められる要素を3つ紹介していきます。
- 広い視野
- 状況判断能力
- 満遍なくなんでもこなせる能力
広い視野
1つ目は「広い視野」です。スモールフォワードはチーム全体のバランスをとるポジションですから、広い視野でコート全体を見渡し、バランスを取るために動きます。
時には3Pラインよりも外にボールをもらいに行くこともあれば、インサイドでボールをもらうこともあります。ボールを受けながら周りにパスを散らすことで、全体を統率します。
オフェンスの時だけではなく、ディフェンスの時にはアウトサイドでもインサイドでも、相手のオフェンスがどんなプレイをしても守ることができるような、高いディフェンス能力とコート全体を把握するために広い視野が必要となります。
状況判断能力の高さ
2つ目は「状況判断能力の高さ」です。
状況判断能力が高ければ、「今ボールをもらいに行った方がいい」「ボールを回すためにこの場所を離れないと」など、プレイを考えながら全体のバランスを取ることができるようになります。
状況判断能力が低いと、チームのオフェンスやディフェンスを停滞させてしまい、チームが流れに乗れなくなってしまいます。
満遍なくなんでもこなせる能力
スモールフォワードのプレイヤーは、
- パス
- ドリブル
- シュート
- リバウンド
- 走力
- 脚力
- ディフェンス力
- リバウンド力
など、バスケにおいて必要な能力を全て満遍なくこなせる能力が必要です。
全ての能力が中途半端だとチームの足を引っ張ってしまうため、満遍なく高いレベルでこなせるだけの能力を身につける必要があります。
バスケにおいて必要な能力を身につけると、他のプレイヤーとは替えがきかなくなり、チームには欠かせない存在になりますから、ぜひ高いレベルでなんでもこなせるプレイヤーを目指してください。
スモールフォワード(SF)が向いている人
これまで紹介してきたスモールフォワードに求められる特徴を踏まえ、スモールフォワードに向いている人を挙げるとしたら、
- チーム内の平均的な体格をしている人
- 脚力に自信がある人
- 観察力に優れている人
- 犠牲心を払える人
これらの人は向いていると言えます。
チーム内の平均的な体格をしている人
スモールフォワードは、5つのポジションの中の中間のポジションですから、ポジションを簡単に決める時はチーム内の平均的な身長・体格のプレイヤーがなるポジションです。
スモールフォワードに向いている人は、チームの中でも平均的な体格の人です。
チームのバランスを考えた時に、チームの平均的な体格の人が最も使い勝手がいいポジションが、スモールフォワードだからです。
脚力・体力に自信がある人
脚力や体力に自信がある人もスモールフォワードに向いています。
スモールフォワードは、アウトサイドと言って3Pの外に出てプレイすることもあれば、インサイドと言ってゴールの近くでプレイすることもあります。そのため、コート全体を走り回る脚力や、相手に押し負けない脚力や身体の強さ、1試合を通して走り負けない体力が必要となります。
特に、インサイドは身体のぶつかり合いが激しく、走っていなくても体力を相当消耗します。それにアウトサイドに出ることもあるため、総合的な体力が必要なのです。
観察力に優れている人
観察力に優れている人は、スモールフォワードに向いています。
チームメイトの特徴を把握し、プレイスタイルも把握することで、「今はボールをもらいに行った方がいい」「今はあいつの得意なところだから邪魔しない方がいい」のように、プレイを選択できるようになります。
また、チーム全体のバランスや危ないところ、相手の弱点を見つける観察力に優れている人は、スモールフォワードとしてプレイすることに向いています。
犠牲心を払える人
犠牲心を払い、チームのためにプレイできる人はスモールフォワードに向いています。
チームメイトがプレイしやすいようにサポートしてあげたり、時にはチームメイトにリバウンドを取ってもらうために身体を張る場面も現れます。
全てを自分でやるのではなく、チームメイトを信頼して、自分自身を犠牲にし、チームメイトのためにプレイできる人はスモールフォワードに向いている人です。
スモールフォワード(SF)に向いていないなと思ったら
これまでの内容から、もし自分がスモールフォワードに向いていないなと思ったら、ポイントガードやシューティングガードが向いているかもしれません。
ポイントガードはチーム全体の司令塔ですから、観察力に優れている方が務まりやすいポジションです。それに、体格がある程度大きければ相手チームからしてみたら嫌なプレイヤーになります。
ポイントガードは体格の大きなプレイヤーを守ることが嫌いです。激しい身体の接触を嫌がる傾向にあるため、少し体格の大きな人はポイントガードで活躍することができます。
シューティングガードはいい意味で「自己中心的」である必要があります。オフェンスを引っ張るポジションですから、自分自身が先頭を切って相手のディフェンスを切り裂いていく気持ちが必要です。
万能戦士が揃うポジションがスモールフォワード(SF)
スモールフォワードはチーム全体のバランスを整え、全てのポジションを満遍なくこなせるだけの高い能力が必要だと紹介してきました。
そこで、ここからはNBA (アメリカプロバスケットボールリーグ)の中で、スモールフォワードを僕の独断と偏見で4タイプに分けて紹介していきます。
- 万能タイプタイプ
- シュータータイプ
- ディフェンダータイプ
万能タイプ
1つ目は「万能」タイプです。どんなポジションでもこなせるだけの、高いバスケ能力や身体能力を兼ね備えているタイプです。
代表的なNBAプレイヤーで言うと、
レブロン・ジェームズ
ケビン・デュラント
ヤニス・アデトクンポ
などです。
万能タイプのスモールフォワードは、ポイントガードからセンターまで全てのポジションをこなすことができる、オールラウンダーです。
圧倒的な支配力でチームに君臨し、欠かせない存在です。シュートもパスもドリブルもディフェンスもリバウンドも、なんでもこなせるため、万能戦士が揃うスモールフォワードの中でも、生粋のスモールフォワードと言えます。
シュータータイプ
2つ目は「シューター」タイプです。3Pラインからのアウトサイドシュートを得意とするプレイヤーのことを言います。
NBAの代表的なプレイヤーで言うと、
カイル・コーバー
ニック・ヤング
などです。
シュータータイプのプレイヤーは、3Pライン付近からのシュートを得意としています。自分1人の動きだけではなく、味方との連携の中でディフェンスを振り切って、シュートチャンスを作り出します。
チームの得点力を支える貴重なプレイヤーです。
ディフェンダータイプ
3つ目は「ディフェンダー」タイプです。ディフェンスを得意とするプレイヤーで、スモールフォワードを務めるだけの体格を持っているため、ポイントガードから、時にはセンターのポジションのプレイヤーをディフェンスすることもあります。
代表的なNBAプレイヤーで言うと、
ポール・ジョージ
クワイ・レナード
トレバー・アリーザ
などです。
体格の良さを活かし、アウトサイドを主戦場とするポイントガードから、インサイドを主戦場とするセンターのプレイヤーまで守ることができてしまう、チームのディフェンスリーダーです。
紹介したポール・ジョージはディフェンス力もさることながら、オフェンス力でも非凡な才能を発揮できるため、「2Way プレイヤー(オフェンスとディフェンスを高いレベルでこなせるプレイヤー)」と呼ばれています。
まとめ
今回は「スモールフォワード」について紹介してきました。今回の内容を簡単にまとめると、
- なんでも高いレベルでこなせるだけの万能さが必要なポジション。
- 観察力を活かして、アウトサイドでもインサイドでもプレイするポジション。
- 万能タイプ、シュータータイプ、ディフェンダータイプの3つに分けられる。
のようになります。
スモールフォワードは、どのポジションでもこなせるだけの万能さ、運動能力が必要なポジションです。簡単にできるポジションではありませんが、チームのバランスを取るために欠かせない存在です。