メンタルが弱い人は、どうやって克服すればいい?
この記事では、自分のメンタルが弱いと悩んでいる人のために、弱いメンタル面を改善するための方法を紹介していきます。僕自身が学生時代に実践してきたこと、体験談を元に紹介していますので、是非とも実践してほしい内容です。
あまりメンタル面というのは重要視されておらず、どうしてもプレイ(スキル)面の向上にばかり意識を向けてしまいがちですが、この記事を読んでいるあなたは「メンタル面の重要性」に少なからず気づいているのでしょう。
そしてこうしてこの記事に出会ったわけですから、最後まで読んで実践してみてください。次回の練習から実践できる内容も紹介していきますよ。
目次
そもそもバスケにおいてメンタルは重要?
そもそも、バスケにおいてメンタルは重要なのでしょうか?中には「メンタルよりもスキルが重要だ」と考えている人もいるかもしれませんが、僕はメンタル面の方がスキルよりも優先されるべき要素だと考えています。
僕自身がバスケはメンタルが非常に重要だと感じたのは、大学生の時です。特に小・中学生の時にはメンタルの重要性に全く気づきませんでしたが、小・中学生の頃にメンタル面は鍛えておくべきだと思っています。
少し話は逸れますが、例えばハミガキを毎食後に行うのは、小さな頃から「ご飯を食べた後はハミガキをする」という習慣が身についているからだと思いませんか?
バスケのプレイやメンタル面も同様で、小さな頃に身につけた習慣が、年齢を重ねても無意識のうちに当たり前のようにできるのです。
メンタル次第で実力が伸びる
まだ半信半疑の人もいるかもしれませんが、メンタル次第でバスケの実力は十分に伸びてきます。僕は身を以て体験しているので声を大にして言いたいです。
僕自身が実力が大きく伸びたと感じた期間は、中学生2~3年生に上がる期間だったのですが、当時はバスケをプレイする際に常に意識していた考え方がありました。
後ほど紹介しますが、その考え方によって僕の実力はチームの中でも大きく伸び、エースへと上り詰めることができたんです。特別な練習をこなしたわけでもありません。
ただ、常に意識していた考え方が僕のメンタル面を鍛え、バスケのスキル向上にも繋がったのです。
テニスでもバスケ同様にメンタル次第で勝負が決まる
競技は違いますが、テニスでもバスケ同様にメンタル次第で勝負が決まると言われています。先日2019年1月にオーストラリアで行われた全豪オープンの女子シングルで優勝を果たした大坂なおみ選手は、試合中に自分自身のメンタルを整えることで、逆境の試合でも劣勢を跳ね返して勝利を重ねていきました。
特にテニスのシングルスなど個人競技の場合、崩れたメンタル面は自分自身で立て直さなければならず、立て直すことができなければズルズルと引きずり試合にも負けてしまうでしょう。
スポーツは、スキルはもちろんのこと、実はメンタル面での成長というものも必要不可欠なのです。
メンタルが弱いと悩む人の共通点
さてここからは、メンタルが弱いと悩む人の共通点に触れながら、なぜ自分のことをメンタルが弱いと信じ込んでいるのかを確認していきましょう。
「メンタルが弱い」と思い込んでいる
まず最大の共通点は自分のことを「メンタルが弱いんだ」と思い込んでいるという点です。この記事を読んでいる人は、多くの人が自分自身のメンタルが弱いことに悩んでいるのでしょう。
でもあなたのメンタルは、周りから見たら強いメンタルかもしれません。あなたが思い込んでいるだけであって、実はチームの中でも強いメンタルを持っているかもしれません。
人間は「思い込み」が自身の出来を大きく左右します。「できる」と思えばそれまではできなかったことでもできるようになるかもしれないですし、「できない」と思えばそれまでできていたこともできなくなってしまうでしょう。
「メンタルが弱い」と思い込んでいることが原因で、あなたのメンタルはさらに弱くなってしまっている可能性があります。
諦めが早い
続いて挙げられるのは「諦めが早い」という点です。
例えばラントレーニングやシュート練習でも、チームメイトとの競争に勝てないとわかるとすぐに勝負を諦めてしまう人は、メンタルが弱いと言えます。
諦めてしまうのは「自分には勝てない」「ここから巻き返すことはできない」とネガティブに考えてしまうからです。
劣等感を覚えてしまう
最後に挙げられるメンタルが弱い人の共通点は「劣等感を覚えてしまう」という点です。
チームメイトや周りの人と自分自身とを比べた時に、「俺にはだめだ」「できない」と劣等感を覚えてしまう人はメンタルが弱いと言えるでしょう。
弱いメンタルを改善したい人におすすめのトレーニング
ここからは、自分の弱いメンタルを改善したい人に知ってほしい、おすすめのトレーニング方法や考え方を経験談を元に紹介していきます。
周りに合わせずにプレイする
特にこの「周りに合わせずにプレイする」というのは、僕が最もおすすめしたいメンタルトレーニング方法です。やることは非常に簡単で、チームメイトに合わせることなく練習をする・バスケをプレイするだけでいいんです。
例えばシュート練習では誰よりもシュートを入れたり、1対1のディフェンスでは誰にもシュートを決めさせないなど、周りと同じレベルではなく常にチームメイトよりも高い目標に向かって努力をしてみましょう。
最初のうちは、「シュート練習で誰よりもシュートを入れる」や「1対1のディフェンスでは誰にもシュートを決めさせない」というのは難しいことかもしれませんが、もし達成できなかった場合には誰よりも練習をして実力を磨けばいいのです。
要は、「周りに合わせない」で常にプレイをし続けることで負けず嫌いな気持ちを植え付けることができるため、チームメイトの誰にも負けないように努力をするようになり、結果的に実力が付いてくるわけです。
ネガティブな考えをポジティブな発想に転換する
いつもネガティブに考えてしまう人は、ポジティブな発想に転換できるように意識してみましょう。
例えばチームメイトにラントレーニングで勝てないのであれば、「ラントレでは負けるけど、ディフェンスでは絶対負けない」と考えてみてください。また、チームのエースに対して劣等感を抱いてしまう人は、自分自身ができることの中からチームのエースができないことを探してみてください。
ネガティブな考え方を抱いているだけで、プレイが消極的になったり怯えて本来のプレイができなくなってしまいます。そこで、ネガティブな考え方をポジティブな考え方に転換してみてください。
「今日はいける気がする」というメンタルも重要
「今日はいける気がする」という根拠もない考え方が、実はプレイを好転させるきっかけにもなるんです。あなたが思っている以上に「気持ち」というのは、プレイを好転させる不思議な力を持っています。
これから書いていく内容は僕の体験談ですが、ぜひ読んでいただけると嬉しいです。
練習から外されたのに「今日はいける気がする。」
その日は高校3年生の先輩との最後の大会であるウィンターカップの静岡県予選の日でした。
静岡県のベスト8入りをかけた試合が行われたのですが、僕は大会の前日の練習で監督に怒られてしまい大会前日にも関わらず練習を外されてしまいました。再度練習に参加することはできずその日の練習は終わり、最悪な状態で大会当日を迎えました。
大会当日はマイクロバスで会場まで移動したのですが、僕は根拠もなくなぜか移動中に「今日はいける気がする。」と思っていたのです。前日の練習で外され、試合に出られるかどうかすらわからない状況なのに、「今日はいける気がする。」と感じていました。
1試合目
1試合目が始まりました。試合が進むと突然「篠崎」と名前を呼ばれたんです。練習を外されているため試合に出られるとは思っていなかった僕は、心の準備が全くできておらず、かなり焦ったまま試合に入って行きました。
コートに入った瞬間は緊張しすぎて動きも硬かったのですが、プレイを続けるにつれなぜか身体が軽く感じるようになり、非常にプレイがしやすかったんです。
シュートのタッチもいつも以上に冴え、20分以上試合に出場していました。1試合目は無事に勝利し、格上との2試合目が始まりました。
2試合目
2試合目が始まると1Qの途中から試合に出場したのですが、プレイが冴え渡り1対1を仕掛けてもシュートを打ってもほとんどのプレイが成功していました。
劣勢で迎えた4Qに入ると、普段は全くなかった僕のためのオフェンスのセットプレイを監督が準備し、チームのオフェンスを牽引する役割が与えられていたのです。
試合は劣勢を跳ね返すことができず敗れてしまいましたが、高校キャリアで初めて30点をマークすることができました。
気持ち次第でプレイも身体も乗ってくる
大会の帰りのバスで僕は感じました。行きのバスで思った「今日はいける気がする。」という根拠のない自信が、僕自身を後押ししてくれていたのだと。
自分でも不思議でしたが、「気持ち」が人に与える影響の大きさを強く感じたのです。
メンタルを鍛える際の重要なポイント
ここまで、メンタルが弱い人の特徴や弱いメンタルを改善するためのトレーニング方法・考え方などを紹介してきましたが、メンタルを鍛える際に「今はメンタルトレーニングをしているんだ」と感じていない方が効果があります。
何が言いたいかというと、「メンタルトレーニングをしよう」と思ってしまうとどうしても苦しくなってしまうので、リラックスして「今日は周りに合わせないように意識してみよう」と考えてみてほしいんです。
「メンタルトレーニングだ」と思ってしまうと余計な力が入ってしまうので、「周りに合わせない」「ネガティブをポジティブに転換する」ことだけを考えてみてください。
すると、あなたがやった方がいいことも自然に見えてくるでしょう。
バスケが弱いチームほどメンタルが脆い
ここで、少し話を変えてチームとしてのメンタル面について少し書いていきます。
少し厳しい言い方にはなりますが、弱いチームほど強いチームに比べてメンタル面が脆いと僕は感じています。
上記で紹介している記事にも書いているんですが、強いチームほどメンタル的な成熟度が高く、主体性を持ってバスケに取り組む姿勢や諦めない気持ちが強いんです。
一方であまり勝てないようなチームの場合、点差が離れると諦めてしまったり格上のチームと対戦するというだけで気負ってしまったりと、メンタルが脆く、1度崩れると立て直すことができません。
チーム力を高めるためにも、やはりメンタル面は重視すべきなのです。
今まで見てきた人の中でもバスケが上手い人のメンタル面の特徴
僕が今まで見てきた人の中でも、バスケが上手い人のメンタル面の特徴として挙げられるのは「主体性」を持っているということです。そのため、主体性を持っているプレイヤーが集まるチームは、自然と強いチームになっていくのです。
チームの中心として主体性を持って普段から練習に取り組むプレイヤーは、「自分がやらなければならない」という気持ちを持っていますし、試合中に劣勢になった時でも「自分がやらないとだめだ」と自分を奮起させ、強い気持ちで闘うことができています。
そして、自分のプレイを活かすために頭を使って考え、その場その場で最適なプレイを選択できるように常日頃から練習を繰り返しています。
「主体性」という言葉は抽象的でイメージがしにくいかもしれませんが、要は「チームの中心である自覚を持つ」「自分がやらなければいけないという気持ちを持つ」ことで、主体性は芽生えてくるので、まずは実践してみてください。
まとめ
今回は、メンタルが弱いことに悩んでいる人向けに、弱いメンタルを改善させるための方法や僕が実践してきたこと、バスケが上手い人のメンタル面の特徴などを紹介してきました。
この記事を最後まで読んでくれた人は、おそらく「絶対に弱いメンタル面を克服するんだ!」という強い気持ちを持っていることでしょう。
簡単なことではありませんし、毎日コツコツと努力を積み重ねることが重要です。
この記事の中で紹介しているメンタル面の鍛え方を、まずは次の練習から実践してみてください。今まで読んできたことを、素直に実践することも大事なことですよ。