トレーラーってなに?どんな役割があるの?
今回は「トレーラー」といいう言葉の意味や、トレーラーの役割などを紹介していきます。僕自身はこの言葉を高校生の時に初めて耳にしたのですが、小・中学生にも覚えておいてほしい考え方・動きとなっています。
何も難しいことはないので、この記事を通してトレーラーについての知識を身につけていきましょう。
そして、トレーラーがオフェンスにとってもディフェンスにとっても重要だということを、共に勉強していきましょう。
目次
バスケ用語「トレーラー」とは?
バスケ用語として用いられる「トレーラー」の意味を紹介します。トレーラーというのは、遅れてやってくるオフェンスのことを指しています。
例えば、速攻を4人で仕掛けたものの攻めきることができず、2次攻撃3次攻撃を待っているときに、後から遅れてコートに入ってくる5人目のプレイヤーをトレーラーと言います。
この意味以外に「トレーラー」という言葉を使うことはないので、監督やコーチがトレーラーという言葉を使ったら遅れてやってくるオフェンスのことなんだという認識をしておいてください。
なぜ遅れてくるのが有効なの?
トレーラーはオフェンスにおいて有効だと言われています。遅れて参加するくらいだったら、速攻を一緒に走って点を取り切ってしまった方がいいと思う人も中にはいるでしょう。
しかし、トレーラーによってディフェンスのタイミングをずらすことができたり、ピックアップによって整ったディフェンスの陣形を崩すこともできるため、とても有効です。
速攻を止めたばかりのディフェンスは守っているポジションが若干下がり、リングに寄っています。その時に3Pラインの外でトレーラーがボールを持つことでディフェンスを広げることができるため、リングへのスペースも生まれます。
速攻だけではなく、トレーラーを使った2次攻撃も使えるようになると、オフェンスの攻めるパターンが増えディフェンスは守りにくくなるので、トレーラーという考え方も覚えておいてください。
トレーラーはどんな時に使うの?
トレーラーを使うタイミングというのは、基本的には速攻の直後です。速攻で人数をかけることなく攻め切るのが最もシンプルでリスクのないオフェンスなのですが、速攻を止められてしまうこともあるでしょう。
ディフェンスの戻りが速かったり、ピックアップの上手いチーム相手では速攻が全て決められるとは限りません。速攻を止められてしまった時に、波状攻撃を仕掛けるためにトレーラーが有効になります。
トレーラーが担う役割
トレーラーはただ遅れてオフェンスに参加してくるのですが、担っている役割がいくつかあるのでそれを紹介していきます。
- ボールの繋ぎ役
- オフェンスの起点
- シュート
- 逆速攻の防止(セーフティ)
トレーラー自体は後からオフェンスに参加することを指しているため、オフェンスに対する役割があることは当然なのですが、ディフェンスの役割も担っています。
速攻を仕掛けた時というのは、自分たちのチームが3対2などの数的優位で攻めることになるのですが、ミスをしてしまうと相手の逆速攻を食らうことになります。しかも数的優位な状況です。
そのためいくら速攻で得点を取りたいからといって4人も5人も攻めてしまうと、その後すぐに相手に逆速攻を仕掛けられてしまいます。その速攻を抑えるためにも、トレーラーは様子を見ながらオフェンスに参加していく必要があります。
トレーラーはセーフティの役割もある
トレーラーは、セーフティとして相手の速攻を防ぐ役割もあります。
トレーラーは、自分たちのオフェンスに参加した直後はコートの中央付近にいることが多いのですが、相手がボールをスティールして速攻を仕掛けてくることもあるため、その場合にはトレーラーのプレイヤーはセーフティとして相手の速攻を防がなければなりません。
セーフティは基本的には自陣に最も近いプレイヤーが戻ることになるため、トレーラーとしてセンターサークル付近にいる時にはセーフティをするということも頭に入れておきましょう。
実際のトレーラーの映像
実際にトレーラーをしているシーンを紹介していきましょう。まずはこちらの動画をご覧ください。
ボールが青チームに渡ってからのオフェンスに注目してみると、#6のセンタープレイヤーが遅れてオフェンスに参加してきていることがわかると思います。これがトレーラーです。
トレーラーとして入ってきた#6のプレイヤーがボールを繋ぎ、その後スクリーンプレイを始めていますよね。これがトレーラーの役割の1つです。
このようにトレーラーは、オフェンスの動きを見ながら遅れて参加し、パス回しをしたり円滑なオフェンスが展開できるようにプレイをします。
トレーラーを担う時の注意点
トレーラーを担う時の注意点を紹介しておきます。トレーラーはただゆっくりと遅れてオフェンスに参加してくればいいという訳ではなく、注意すべきポイントがあります。
特に注意すべきなのは相手の逆速攻です。もしかしたら、トレーラーとして参加する自分よりも後ろには、相手チームのプレイヤーがいるかもしれません。
するとトレーラーとして参加するあなたもオフェンスに行くと、万が一相手にボールを奪われた時にはパスを前に出されてしまい簡単に失点してしまいます。
自分よりも後ろには相手チームのプレイヤーがいないことを確認し、なおかつ速攻を止められてしまったと判断してからトレーラーとしてオフェンスに参加するようにしましょう。トレーラーは、急ぐ必要はありませんよ。
まとめ
今回はトレーラーについての紹介をしてきました。トレーラーは速攻の時など、オフェンスに遅れて参加することを指しているとわかっていただけたと思います。
オフェンスのことを指す言葉でありながら、相手の逆速攻を抑えるための役割もあるというディフェンス的な側面も紹介してきたので、重要な役割であると認識していただけたでしょう。
トレーラーという考え方は、オフェンスの攻撃パターンを増やす要素もあります。チームオフェンスを活性化させる動きの1つでもあるので、覚えておくことをおすすめします。