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【2024年7月8日更新】「NBAドラフト」のルールをまとめてみた

毎年、6月になると開催されるNBAドラフト。

2019年のドラフトでは、当時ゴンザガ大学のエースとして活躍していた八村塁選手が1巡目9位で指名され、大きな話題を集めました。

本記事では、NBAドラフトのルールについて徹底的に解説していきます。

ドラフト本番よりも前にチェックして、しっかりとルールを学んでから臨んでくださいね。

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2024年7月7日

NBAドラフトの簡単なルールとは?

NBAドラフトは、毎年シーズン終了後の6月後半に開催されています。

日本ではプロ野球のドラフト会議が毎年話題になりますよね。

2020年と2021年のドラフトは、コロナ禍の影響もあり時期がずれていますが、基本的には毎年6月に開催されます。

現在は2巡目30位(全体60位)までの指名となっており、非常に狭き門となっているんです!!

以前はエントリーしたプレイヤーが全て尽きるまでドラフトを行なっていたシーズンもあり、21巡目まで行われたこともあったそうです。

NBAドラフトでよく聞く言葉たちを解説します

NBAドラフトが近づいてくると、ドラフト特有のフレーズをよく聞きます。

  • アーリーエントリー
  • ドラフトコンバイン
  • ロッタリーピック
  • グリーンルーム

などなど。

本記事ではこれから、この言葉たちを順番に解説していきます。

NBAドラフトの主流、「アーリーエントリー」ってどんなルール?

NBAドラフトは、「アーリーエントリー」がかなり一般的となっています。

八村選手もこのアーリーエントリーを使って、大学3年時にドラフトにエントリーをしました。

このルールは、大学に4年間通うことなくドラフトにエントリーすることを指しています。

アーリーエントリーをするためにはいくつかの条件がありますが、基本的には19歳以上で高卒1年以上経過している場合、アーリーエントリーを表明することができます。

2023年ドラフト時の富永選手のように、アーリーエントリーを取り下げるプレイヤーも出てきます。

そのプレイヤーは、自分の現在地がどんなところか・どんな価値があるのかを図るためにエントリーしていると言われています。

ドラフト前に行われる「ドラフトコンバイン」ってどんなルール?

ドラフトコンバイン」というのは、簡単に言ってしまうとワークアウトのようなものです。

NBAドラフトの1ヶ月ほど前の5月に、シュートやドリブルなどのドリルのほか、体力測定やチームとの個別面談などを行います。

プレイヤーのスキルや人柄・性格も見ておりドラフト時の判断材料にするというわけですね。

このコンバインには、NBAの全30チームの投票に基づき60名前後が招待されますが、上位指名が確実視されているプレイヤーは招待されないこともあります。

現行のドラフト制度では60人が指名されることになっているため、ドラフトコンバインに招待された60名のプレイヤーは、ドラフトにかけられる可能性が高いと言えます。

「ロッタリーピック」ってどんなルール?

ロッタリーピックは14位以内で指名されることを意味する言葉です。

「抽選によって指名順が決まったチームに指名されること」が、ロッタリーピックだと覚えてください!(※指名順の決定方法については、後ほど詳述します。)

NBAドラフトにおいて14位以内の指名権を得ることができるのは、前年のレギュラーシーズンの成績下位14チームです。

基本的にこの14チームはプレイオフに出場できなかったチーム、ということになります。

成績下位チームは「即戦力」や「将来有望な若手」を欲するため、ロッタリーピック(14位以内の指名)は高く評価されていることの裏付けになるわけですね。

「グリーンルーム」とは?

八村塁選手が招待されたことで話題となった「グリーンルーム」とは一体何のことを指しているのでしょうか?


「グリーンルーム」というのは何か特別な部屋等を意味しているわけではありません。

会場となるバークレイズセンターの会場に入ることができる、というわけです。

誰でも入ることができるわけではなく、グリーンルームに招待されたプレイヤーだけがドラフトの会場で、当日自分の名前が呼ばれるのを待つことができるんです。

全世界から60人しか指名されないのがNBAドラフトなわけですが、会場で当日名前が呼ばれるのを待つことができるということは、指名される可能性が高い有望なプレイヤーとして考えられているとも言えます。

グリーンルームに招待されながらドラフト指名されないプレイヤーもいるため、グリーンルームに招待されることがドラフト指名されることを確約しているわけではありません。

NBAドラフトの指名順位決定方法

ここまで、ドラフト特有の言葉の紹介を行ってきました。

では続いて、指名順位の決定方法について紹介します。

1位〜14位

1位〜14位の中でも、1~4位指名権は14チームの中で抽選が行われます

そして、抽選権を得るのはレギュラーシーズンの成績下位14チームとなります。簡単にいえば、NBAプレイオフに出られなかったチームです。

基本的には、前年度レギュラーシーズンの成績が良いほど指名順は低くなり、成績が悪いほど指名順は高くなります。

成績が悪かった順に1位の指名権獲得率が高くなっていくのですが、以下に表として2019年NBAドラフトの14位以上のチームについてまとめてみました。

チーム名 1位指名権獲得確率
ニューヨーク・ニックス 14%
クリーブランド・キャバリアーズ 14%
フェニックス・サンズ 14%
シカゴ・ブルズ 12.5%
アトランタ・ホークス 10.5%
ワシントン・ウィザーズ 9%
ニューオリンズ・ペリカンズ 6%
メンフィス・グリズリーズ 6%
ダラス・マーベリックス 6%
ミネソタ・ティンバーウルブズ 3%
ロサンゼルス・レイカーズ 2%
シャーロット・ホーネッツ 1%
マイアミ・ヒート 1%
サクラメント・キングス 1%

14位から順に、どのチームが指名権を獲得するかが発表されていきます。

ですのでこの表をもとに紹介すると、14位キングス、13位ヒート、12位ホーネッツという感じで発表がされていきます。

ただ、14位キングス、13位ホーネッツ、12位レイカーズのように、ヒートが13位ではなくなることがあるのですが、これは「1〜4位指名権の獲得」を意味しています。

いきなり1〜4位指名権を獲得するチームを発表するのではなく、順々に発表していくところにエンタメ性を感じますね!

この指名順位を決める会議のことを「ドラフトロッタリー」と言います。

ドラフトロッタリーは5月中旬頃に開催されます。

15位以下

1巡目は30位までの指名となるのですが、15~30位のドラフト指名順はプレイオフに出場した16チームの中で、レギュラーシーズンの成績が悪かった順に決定されます。

例えばリーグ最高勝率を記録したチームは、1巡目30位の指名順となる、といった具合です。

そのほかの指名順決定のルール

ドラフトは「レギュラーシーズンの成績」を1つの指標としているのですが、成績を指標にしているとどうしても「同じ成績」のチームが出てきます。

例えば18-19シーズンであれば、オーランド・マジックとブルックリン・ネッツは42勝40敗と成績が同じとなっています。

この場合の指名順はタイブレイカーの制度に則って抽選で決められていくのです。

タイブレイカーとは、同じ成績で並んだ場合にどちらのチームが優先されるのかが抽選によって決定されるというもの。

マジックとネッツの場合には、抽選の結果マジックがネッツを上回る指名順を獲得することが決まっています。

この抽選は同じ成績で並んだチーム全てにおいて行われます。

 

プレイオフに出場することを諦めたチームは、より高い順位のドラフト指名権を獲得するためにわざとチームを解体したり勝つような采配を行わない場合があります。これは、一般的に「タンク」と言われています。

1巡目指名選手と2巡目指名選手の契約形態の違い

ドラフト指名されたプレイヤーはチームとの交渉権を得ますが、1巡目と2巡目によって契約形態が変わります。

どのような違いがあるのかを簡単にまとめているので、こちらをご覧ください。

1巡目指名選手
  • 年俸:ルーキースケールサラリーに基づいて決定される。
  • 契約形態:完全保証2年+チームオプション2年の計4年契約。
  • 特徴:1巡目指名されると、指名されたチーム(あるいはトレード先のチーム)と確実に契約することができる。
2巡目指名選手
  • 年俸:基本的に最低年俸。
  • 契約形態:基本的に2年契約になるが、無保証。1年契約や4年契約などまちまち。
  • 特徴:2巡目指名の場合には、「契約交渉権」が指名チームにあるだけで、必ず契約できるとは限らない。

近年は、NBAのルールの改正などもあり、若手を獲得して育成することの重要性・価値が高まっています。

そのため、以前よりも2巡目指名されたプレイヤーの価値もすごく高まっているんです。

 

次の章では、ドラフトで指名されたルーキーがどのくらいの年俸を受け取ることになるのかを紹介します。

NBAドラフトで指名されると年俸・契約金はどのくらい?

NBAドラフトで指名されると、年俸・契約金はどのくらいになるのかを解説していきましょう。

指名されたプレイヤーは、全員が同じ条件で各チームと契約するわけではありません。

細かい部分は置いておいて、年俸の部分だけに焦点を当てていきましょう。

NBAドラフトは、当然ながら1巡目の1位指名ほど評価・価値が高いとされていて、優秀なプレイヤーが指名されます。

どんなプロスポーツでも優秀なプレイヤーに多くのお金を出すのは通例であり、NBAも例外ではありません。

1巡目指名選手は、あらかじめNBA側が設定した「ルーキースケールサラリー」というものに沿って、契約を結びます。

出典:https://basketball.realgm.com/nba/info/rookie_scale/2020

こちらは「Real GM」というサイトの画像なのですが、このサイトで「ルーキースケールサラリー」が公開されています。(画像は2019-20シーズンのもの)

例えば1巡目1位で指名された場合には、1年目には$8,120,700が年俸となります。

日本円に換算すると、約9億円($1=¥110計算)もの年俸をもらえることになるのです。

実際には、NBAが定めた「ルーキースケールサラリー」の金額の、80~120%の間で各チームが年俸を決めるため、2019年の1位指名プレイヤーの1年目の年俸が$8,120,700になるとは限らない。

なお、2巡目のプレイヤーには「ルーキースケールサラリー」が用意されていません。

▼ 1年目のプレイヤーが結ぶ「ルーキー契約」に関してはこちらの記事でまとめています ▼

>>NBA「ルーキー契約」のいろは。1巡目の上位指名は年俸・期待値が別格。

NBA「ルーキー契約」のいろは。1巡目の上位指名は年俸・期待値が別格。

2019年4月14日

八村塁の年俸は最大で5億円?!

6月21日(現地時間6月20日)に開催されたNBAドラフトで、1巡目9位でワシントン・ウィザーズから指名された八村塁選手。

2019年のドラフト指名されたプレイヤーのルーキースケールサラリーは以下の通りです。

1年目2年目3年目4年目
$3,719,500$3,905,600$4,091,600$4,091,600+27.4%

1年目は$2,975,600~$4,463,400の年俸になるため、日本円に換算すると3億2千万円~約5億円($1=110円計算)となります。

運営者

富樫勇樹選手が、日本人プレイヤーとして初めて基本報酬1億円に到達したというニュースが以前話題になりました。

大学を出たばかりのルーキーがこの年俸なので、NBAのスケールの大きさがよくわかりますよね。

まとめ

2019年のNBAドラフトで日本の”至宝”八村塁選手が指名されたことによって、NBAドラフトは日本人にとっても馴染みのあるイベントに変わってきました。

若きアスリートの将来が決まるNBAドラフトは、見ているこちらもワクワクする一大イベントですね!

最後まで読んできたあなたはNBAドラフトのルールを把握できましたので、このルールを参考にしながらNBAドラフト当日を僕と一緒に楽しみましょう!

 

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2024年7月7日

ABOUTこの記事をかいた人

小学3年から10年間現役を続け、中学2年時にはジュニアオールスターにも出場。現在は年間100試合以上BリーグやNBAの試合を観戦している。大好きなチームはロサンゼルス・レイカーズ。大好きなプレイヤーはコービー・ブライアントとKCP。