突然ですが、この記事を訪れてくれたあなたに質問があります。「チームが勝つために最も必要な要素」は次の選択肢のうちどれだと思いますか?
- 鉄壁のディフェンス力
- 爆発的な個人の得点能力
- 緻密に練られたチーム戦術
- 勝利の女神
相手の失点を抑えないと勝ち目がない。かと言って点が取れなくても勝てない。勝利の女神という運に身を任せる?あなたの答えはなんでしょうか?
僕の答えはこれ、「2.爆発的な個人の得点能力」です。それも、【圧倒的】な個人の得点能力です。
この記事に書かれている内容は、あくまでも僕個人の見解です。
目次
チーム力さえあれば勝てる訳ではない
チーム力さえあれば、勝てる訳ではありません。当然チーム力も勝利においては必要なことではありますが、緻密な戦術が練られたチームが勝てる保証は何もありません。
チーム力があるチームが、例えばその日の試合でチーム内の雰囲気が悪くバラバラのまま試合を迎えたらどうでしょう。あなたは万全の状態だとしても、緻密に練られている戦術は機能しないことが目に見えていますよね。
バスケは「チームスポーツ」と言われ、全員でオフェンスを行い全員でディフェンスを行うのは当然のことです。しかし、ただチーム力があれば勝てる訳ではありません。
圧倒的な得点力を誇るプレイヤーがいるチームが勝つ
近年のNBAのリーグ勢力図などからも見ていきましょう。例えば2018-19シーズンのチャンピオンに輝いたトロント・ラプターズは、点取り屋のカワイ・レナードを擁し、絶対王者ゴールデンステイト・ウォリアーズを下しました。
続いて、2018-19シーズンのレギュラーシーズン順位表を見ていきましょう。
イースト | ウェスト | |
1位 | ミルウォーキー・バックス | ゴールデンステイト・ウォリアーズ |
2位 | トロント・ラプターズ | デンバー・ナゲッツ |
3位 | フィラデルフィア・76ers | ポートランド・トレイルブレイザーズ |
4位 | ボストン・セルティックス | ヒューストン・ロケッツ |
5位 | インディアナ・ペイサーズ | ユタ・ジャズ |
6位 | ブルックリン・ネッツ | オクラホマシティ・サンダー |
7位 | オーランド・マジック | サンアントニオ・スパーズ |
8位 | デトロイト・ピストンズ | ロサンゼルス・クリッパーズ |
この順位表の中でも、特にバックスやラプターズ、セルティックス、ウォリアーズ、ロケッツは圧倒的な得点能力を誇るプレイヤーが在籍しています。
NBAレベルになると、当然各チームにオフェンスの核となるプレイヤーが存在しますが、その中でもずば抜けた得点能力を誇るプレイヤーがいるチームが、上位に進出していると言っても過言ではないでしょう。
チームを勝利に導くためにはチーム戦術ももちろん必要ですが、最も必要なのは得点を取る能力です。
バスケットボールは得点の多いチームが勝つ
バスケットボールは、結局のところ最終的に得点の多いチームが勝利するというスポーツです。
勝利の条件は相手よりも「得点」が上回ること。相手よりも綺麗にプレイした回数が多いチームが勝つわけではありません。そんな綺麗事ではないですよね。結局は得点です。点が入らない限りチームは勝てません。
ということは、どんなに綺麗なチームプレイがあったとしても、チームとしての結束力が強いとしても、最終的には得点を取ることがチームの勝利に直結します。
要は「得点が取れないとなんの意味もない」わけです。
どんなに綺麗なプレイが決まって、どんなにフリーになれたとしても、そのシュートが外れたらその前の過程にあるものは意味を失くします。
圧倒的なオフェンス・シュート能力が必要
サッカー日本代表の本田圭佑選手がこんなことを言っています。
「個を磨くしかない」と。サッカーはバスケとは違う競技ですが、サッカーもまたチームスポーツです。その世界で闘う本田圭佑選手が言っているのです。
シュートを決めるのもヘディングに競り勝つのもシュートをストップするのも全部「個の能力」。
バスケも同じです。チームワークがいいからシュートを決められるわけではありません。
シュートを決めるのは個の能力なんです。試合を決する場面では絶対的な個の能力が必要になってくるのです。
どのカテゴリーでも圧倒的な個の能力が重要
圧倒的な「個の能力」の重要性は、高校バスケ界でもNBA界でも顕著に現れています。
高校バスケ界
元:宮城明成高校の八村塁選手。
元:土浦日大高校の杉本天昇選手。
彼らがいたからこそ明成高校も土浦日大も全国で上位に名を連ねていたに違いありません。
杉本選手が2年生の頃のインターハイ。杉本選手を欠いた土浦日大は、初戦で姿を消しています。しかし彼がいたらもっと勝っていたでしょう。1試合40点近く点を取る選手がいなかったのです。単純にチームの得点が40点減ったということです。
NBA
そしてNBAでは、圧倒的な支配力を有し「キング」と呼ばれているレブロン・ジェームス率いるクリーブランド・キャバリアーズが、2015-16シーズンでチャンピオンに輝きました。
ちなみにレブロン・ジェームズは、2015-16シーズンのNBAファイナルでは、以下の5部門において両チームトップという圧倒的な数字を残しています。
- 得点
- アシスト
- リバウンド
- ブロック
- スティール
当時の対戦相手であったゴールデンステイト・ウォリアーズには、得点力に優れたステフィン・カリーや攻守両面で活躍できるクレイ・トンプソン、ドレイモンド・グリーンを擁していたのにも関わらず、です。
ちなみに、チームメイトには、得点力に秀でているカイリー・アービングや、リバウンド力に秀でているケビン・ラブ、トリスタン・トンプソンがいました。
また2016-2017シーズンに、シーズン平均トリプルダブルを達成したラッセル・ウエストブルックは、レギュラーシーズン82試合のうちトリプルダブルを42試合達成し、チームはそのうちの33試合に勝利しています。
ポール・ジョージ、カーメロ・アンソニーという強力なプレイヤーを仲間に加えた2017-2018シーズンもシーズン平均トリプルダブルを達成しました。レギュラーシーズン中も25試合達成し、20勝5敗。
2018-2019シーズンにもシーズン平均トリプルダブルを達成し、レギュラーシーズン中も34試合達成し、24勝10敗。
2016-17シーズンから、2018-19シーズンのレギュラーシーズン中にトリプルダブルを達成した試合は実に101試合でして、そのうち勝利した試合は77に上り、勝率は実に76%に上っています。
どの世界でも圧倒的な個の能力を持ったプレイヤーを擁するチームが、勝てるチームなのです。なんと言おうと圧倒的な個の能力を伸ばすことは最重要項目です。
個の能力を伸ばすことは、バスケットボール選手である以上、誰もが意識をしなければなりません。
どのようにして「個の能力」を伸ばせばいいのか
あくまでも僕の主観で話を進めていきますが、個人の能力を伸ばすためにどんなことをすればいいかというと、周りのレベルに合わせないでバスケをすることが必要になってきます。
なぜ周りのレベルに合わせてはいけないかというと、周りのレベルがあなたの成長を阻害する可能性があるからです。
人は環境に左右されやすい生き物
人というのは環境に非常に左右されやすい生き物です。1番身近な環境の例をあげるとすると「家族」でしょう。
生まれ育ってきた家族によって、あなたの価値観は形成されています。なので、あなたが小さい時に、例えばお母さんが「海が綺麗だね」と言えば、あなたの頭の中には「海は綺麗なものなんだ」という考えが刷り込まれます。
あなたの家族が発する言葉によって、あなたの考え方は作られます。今あなたが所属しているチームも、ある種家族のようなものです。
チームのレベルに合わせていると成長が阻害される可能性がある
周りのレベルに合わせた状態でバスケをプレイしていると、あなた自身の成長が阻害される可能性があります。
自分自身の実力よりもレベルの高い環境でプレイする分には、あなたはどんどんと成長していくでしょう。
もしあなた自身が今のチーム状況に満足していないようであれば、特に「周りのレベルに合わせない」ことを意識しながらプレイをしていきましょう。
チームメイトとレベルを合わせてプレイをしていたら、あなたの能力は伸びていかない可能性が高いです。
そのため、苦しいかもしれませんが、周りのプレイヤーよりも、練習の強度も質も量も、高く多くなければいけません。人間は環境に左右されやすいので、チームのレベルに慣れてしまっていたら、さらなる成長はありません。
より上手くなりたいのであれば、周りに合わせることなく、常に誰よりもレベルの高いバスケットボールをプレイするよう心がけましょう。
まずは、周りのプレイヤーに「合わせない」ことから始めていくことが大切です。
どうやってチームメイトに「合わせずに」練習すればいいのか
この章では、どのようにしてチームメイトに合わせることなく練習をすればいいのか、練習中に行うべきこと・普段の生活の中でできることを紹介していきます。
練習中に行うべきこと
まず、練習中には常に「今俺はチームメイトに合わせてないか?」と自問自答してみましょう。これは必須です。
チームメイトに合わせていると思ったら、練習への取り組みを変えてみましょう。これは意識的に行うことなので、最初のうちは常に考えなければなりません。
無意識の状態で「チームメイトに合わせていないかどうか」を考えられるようになるまでは、しんどいかもしれませんが、常に「今俺はチームメイトに合わせてないか?」と自分に問いかけてみてください。
「今俺はチームメイトに合わせてないか?」と自分に問いかけた時に、「合わせていない!」と言えるようになっていれば、あなたはチームメイトよりも確実に良い練習をしていますよ。
普段の生活の中でできること
続いて、普段の生活の中でできることを紹介していきます。練習中とは違うので「チームメイトに合わせないで練習する」ことの実践はできませんが、「考え方」を植え付けることができるので、普段の生活から取り組んでください。
普段の生活の中でできることは、チームメイトが「読んでいそうにない本を読む」ことや、チームメイトが「観ていそうにない試合」を観ることです。
自分のバスケへの取り組みを意図的に変えて本を読んだり試合を観ることで、「このプレイできるようになりたい!」ですとか「この選手みたいになれるように頑張りたい!」と思えてきます。
あなたの中でのバスケへの取り組み・考え方が変われば、練習への取り組みも変わってきます。個人の目標が「仲間とは違うところにある」ために、無意識のうちに仲間に合わせることなく練習に取り組むことができるようになります。
ただ間違えないで欲しいのは「チームとしての目標」は同じである必要があります。チームとしての目標が同じでない状態のあなたは今のチームに必要ありません。
「個人としての目標」は常に高く持つことが必要です。なので、ぜひ仲間が読まないであろう本や試合を観ることをオススメします。より高いレベルのバスケに触れながら、個人としての目標を高めていきましょう。
修一的オススメ本
筆者である僕のオススメの本について紹介していきます。
ただ本を読むだけで上手くなることはありませんが、知識やNBAのトッププレイヤーの考え方を手に入れることで、今後の練習への取り組み方が変わったり、「バスケ」への考え方も変わってきますので、ぜひ手に取ってみてください。
バスケットボール シュート大全
これはシュートに関しての本です。NBAのスカウトやスキルコーチとして活躍しているアダム・フィリッピーという方が書いた本です。
この本には、シュートのシステム、メンタル面、フリースロー、試合の状況、ストレングスとコンディショニング、指導方法、上級者のための練習ドリルが記されています。
僕はシュート力アップのためには「メンタルも大事だ」と話しているのですが、アダム・フィリッピーさんも同じことを書いてくれているので、多くの方にオススメしている一冊です。
コービー・ブライアント 失う勇気
これは僕が最も大好きで尊敬しているコービー・ブライアントについて書かれている書籍です。
コービーといえば偉大なプロフェッショナルとしてNBA界に君臨し続けていたプレイヤーですが、彼の苦悩や努力、どんな道を歩んできたかを学べる本です。
今までコービー・ブライアントの本は出版されてこなかったので、コービーファンなら誰もが手にしている一冊と言えます。もちろん僕も持っています。
マイケル・ジョーダン バスケの神様の少年時代
今度は、マイケル・ジョーダンに関しての書籍です。ジョーダンは今やバスケの神様と崇められている存在ですが、そんな彼の少年時代は神様とは程遠いものでした。
リーグチャンピオン6回、球団オーナーを勤めたり、自身の映画も製作されたり、Air Jordanというブランドもできてしまうほどの輝かしい実績を持っていますが、普通の少年でした。
「ジョーダンだからできたわけではない」ということを感じさせてくれる一冊です。誰もが同じスタート地点。バスケットボールに触れるというところからバスケットボールプレイヤーという同じ道を歩み始めるのです。
この「マイケル・ジョーダン バスケの神様の少年時代」は、勇気をくれる本だと僕は思っています。
要はメンタルを鍛えないとだめ
ここまで色々なことを書いてきましたが何が言いたいかというと、結局のところチームである以前に個の能力を伸ばす必要があり、個の能力を伸ばすためにも、メンタルを鍛えないといけないのです。
勝てるチームには、圧倒的な個の能力を持ったプレイヤーが必要です。
タイトルでは「バスケはチームスポーツじゃない」という内容を書いていますが、突き詰めるとバスケはチームスポーツです。チームメイトからの信頼が得られないとボールはもらえないですし、試合に出してもらうことはできません。
「チームとしての目標」を達成するためにもチーム一丸となって闘う必要があるので、バスケはチームスポーツです。
しかし、信頼を得るため・試合に出るため、そしてチームを勝利に導くためには個の能力をとことん伸ばしていくしかないんです。
信頼を得るため・試合に出るためにまずはスキルよりもメンタルから鍛えていかないと、きつい練習も乗り越えていくことはできません。その点を理解してください。
まとめ
今回のこの記事では「個人の能力がとにかく必要だ」ということをメインに話してきました。個人の能力を身につけることが大事であるということはわかっていただけたかと思います。
メンタルを鍛える、というのは目に見えて成果が現れるわけではないのでなかなか続けることができないかもしれません。僕の場合には「メンタルを鍛えている感覚がなかった」ので、苦しい思いはせずともメンタルを鍛え上げることができました。
この記事を読んだ人の中で、メンタルを鍛えようと取り組む人は苦しい思いをすることになると思います。「俺、成長してるのかな?」と。
でも、「メンタルを鍛えることが大事」だとわかった時点で大きなアドバンテージです。
上手くなりたいのであれば少しの我慢・少しの犠牲は必要です。これからメンタルを鍛えていきたいという人は、ぜひ以下の記事で紹介している本も読んでみてください。あなたの助けになってくれますよ。
凄くためになったし勉強になりました
よかったです!
これからの記事もぜひ読んでみてください!
僕もチビなので参考になりました
頑張ってシュート力あげようと思います
よかったです!
これからも更新していくので、ぜひ参考にしてください!
楽しかったです、また読みたいのでお願いします。
ありがとうございます。ぜひ、「こんな内容も読みたい」と言った要望等あればお聞かせください。