速攻ってどうやって走ったらいいの?速攻のコツは何かある?
さて今回は、速攻の走り方やコツについて紹介をしていきます。
速攻は素早い攻めでゴールに向かうことができ、非常に得点しやすいシチュエーションです。そのため、確実に得点に結びつけるための動き方やシュートの打ち方を身につけておく必要があります。
速攻で確実に点を稼ぐことができなければ、勝利を手繰り寄せることは難しくなります。
速攻時の走り方・シュートの打ち方のポイントなどを是非身につけてください。
目次
速攻の走り方を間違えると逆速攻を食らう
まず始めに言っておきたいことは、速攻の走り方を間違えてしまうと自分たちのチャンスを潰してしまう、ということです。
ディフェンスをしている時に自分たちのボールになって「速攻だ!」とただゴールに向かって走っても意味がありません。走り方(走るコース)も非常に重要です。
走り方を間違えて、せっかくの速攻で得点が取れなくなると、今度は相手に逆速攻をくらってしまいます。
そもそも速攻はオフェンスの方が数的優位な場合が多いため、速攻をミスしてしまい相手に逆速攻を食らうと、今度は相手の方が数的優位な状況で速攻を仕掛けることができてしまいます。
速攻の走り方次第で2点取れるチャンスを、相手に2点献上することにも繋がってしまうのです。
この記事で紹介している速攻の走り方は必ず頭に入れておくようにしましょう。
バスケにおける速攻の走り方は3パターン
速攻の走り方は大きく分けると3パターンに分けられます。
1人での速攻の場合
1人での速攻の場合には、走るコースを気にする必要はありませんが、強いていうならリングに向かってまっすぐに突き進むことが大切です。
例えば右から左に攻めて行く時に、青い矢印のようにゴールに向かって膨らみながら走って行くのと、赤い矢印のようにゴールに向かって真っ直ぐ走って行くのとでは、ゴールに辿り着くまでの距離や時間が変わってきてしまいます。
また、青い矢印のように膨らみながら走ってしまうと、ディフェンスが真っ直ぐゴールに向かって走ってきてシュートを止められてしまいます。
1人での速攻の走り方は基本中の基本です。
必ずゴールに向かって真っ直ぐと走るようにしましょう。
2人での速攻の場合
2人で速攻を仕掛ける場合には、走るコースはおよそフリースローレーンの距離くらいがいいと言われています。
このくらいの距離で走るのがベストです。
ただ、ボールを奪って速攻に移った時には、走っている2人の走り出す場所がフリースローレーンからとは限りません。
そのため、もしフリースローレーンと同じ距離感で走って行くのが難しい(並行して走れない)と判断した場合には、ボールを運ぶ人もボールを持っていない人もとにかくゴールに真っ直ぐ走ることを考えましょう。
ゴールに向かって走ることで、ディフェンスはどちらを守ればいいのか、なかなか的が絞りづらくなります。
3人以上での速攻の場合
3人または3人以上で速攻を走る場合には、コートを縦に3分割してそのラインを走ることが基本と言われています。
このようにコートを3分割して走ることが基本です。
また、なぜこの章を「3人以上での速攻の場合」としたのかを説明します。
速攻は基本的に3人以内で完結させることが理想です。というのも、4人も5人も走ってしまうと、シュートを決めた後に相手にすぐに攻められてしまうからです。
そのため、4人も5人も並行して走る必要がなく、3人が3つのコースを並行して走ったら4人目5人目は、後ろから遅れて真ん中のコースを走ればいいのです。
遅れてオフェンス参加することを「トレーラー」と言いますが、トレーラーを使って責めることも非常に有効です。
もし自分自身が4人目5人目になって速攻を走る場合には、真ん中のコースを遅れて走って行きましょう。
走り方の応用
前述した章において速攻の走る位置について紹介をしましたが、場合によっては応用を効かせながら走ることが大切です。
実際の映像を見てもらったほうがわかりやすいと思うので、まずはこちらをご覧ください。中学生の試合の動画ですが、参考になる動画です。
注目して欲しいのは、動画が始まる際に奥側のフリースローライン付近にいる白ユニフォームのプレイヤーです。
味方がリバウンドを取ったと同時に、右サイドを走っていく動作を見せています。ところが、右サイドには走っているプレイヤーがいたため、方向を切り返して左サイドへと走りました。
もともと右サイドを走っていたプレイヤーが真ん中でボールを中継し、リバウンドに絡んでいたプレイヤーが右サイドを駆け上がり、右サイドから左サイドへと方向を変えて駆け上がることで、3人の速攻の形を作ることに成功しました。
右サイドを駆け上がろうとしていた2人のプレイヤーが、それぞれ左サイド・真ん中に走り込むことでディフェンスがつられてしまい、見事に右サイドにスペースができていることがわかりますか?
走るコースを変えながら速攻を組み立てることができると、動画のようにディフェンスをつることもできるため、さらに速攻が出しやすくなります。
そして最後にはバスケットカウントワンスローを得ることができた速攻のプレイです。
この動画において参考になるのは2つです。
走るコース
先ほども説明したように、右サイドを駆け上がろうとしたプレイヤーが臨機応変に左サイドを駆け上がったことで、綺麗な3人の速攻の形を作ることができています。
もともと自分が守っていたサイドを駆け上がるのでもいいのですが、味方との関係や状況に応じて走るコースを変えている点が非常に重要です。
走っている時のボールの見方
2つ目は、走っている時のボールの見方も参考になります。左サイドを駆け上がったプレイヤーは、左サイドに移動しながらボールを見て、左サイドの端まで到達したところで身体・顔の向きを変えていることがわかるかと思います。4~5秒付近のシーンです。
身体・顔の向きを変えて走ることで、ボールをもらった後にリングに向かってのプレイがしやすくなるため、顔の向きも非常に重要です。
速攻の走り方は「どこを見るか」も超重要
速攻を走る時には「どこを見るか」も非常に重要です。
基本的にはボールを持っている人はゴールを見ながら、間接視野で味方がどこを走っているのか把握しておき、ボールを持っていない人はボールを見ながら走ります。
ただし、ボールを持っている人・持っていない人共に、前方を見てディフェンスがいればディフェンスの状況を把握しておくことも重要です。
ディフェンスを見ずに走っていると、ディフェンスがゴール下にいるのに自分もそこまで走ってしまいシュートを打ちにくくしてしまったり、パスを出すタイミングを見失ってしまいます。
ボール・ゴールを見ることはもちろんですがディフェンスのいる場所も事前に把握しておきましょう。
速攻時に狙うべきシュートはこの2つ
速攻の時に狙うべきシュートは2つあります。
レイアップ
まず1つ目は「レイアップ」です。
速攻はオフェンスが数的有利な状況で攻めることができるので、可能であればゴールに近い位置でシュートを打つのが理想です。
そのためレイアップシュートをまずは第一に考えましょう。
レイアップシュートの打ち方も色々とありますが、以下の記事で紹介しているレイアップは速攻の際に非常に有効です。
もちろんディフェンスや状況に応じてシュートを打ち分けるのがベストなので、レイアップの種類をまとめている以下の記事も参考にしてみてください。
ドリブルジャンプシュート(プルアップジャンパー)
2つ目は「ドリブルジャンプシュート(プルアップジャンパー)」です。
速攻時はゴール下に行きレイアップシュートを打つのがベストな方法ではありますが、ディフェンスがゴール下にいるのにわざわざレイアップシュートを打つ必要はありません。
ディフェンスの状況によっては、フリースローライン付近で止まってジャンプシュートを打つことも選択肢の1つです。
僕の場合には速攻時のドリブルジャンプシュートをかなり得意としていました。以下の記事で僕の行なっているドリブルジャンプシュートのコツを学べます。
また、ジャンプシュートを打てることをディフェンスに見せておくと、速攻になった時に「このプレイヤーにはジャンプシュートがある」と予測するためゴール下ではなくフリースローライン付近に出てくる場合があります。
そうすると味方にパスを出せたり、自分でレイアップを打つことも可能となります。
ディフェンスを混乱させることもできるので、速攻時にはレイアップシュートとは別で、ドリブルジャンプシュートも選択肢の1つとして身につけておきましょう。
速攻時は得点を取れる可能性が高い
速攻時は得点を取れる可能性が非常に高くなります。数的優位な状況で攻めることができるということや、レイアップシュートを打てることも理由の1つですが、リバウンドが取れるというのも速攻を繰り出す大きなメリットです。
数的優位な状況なので、オフェンスの方がリバウンドを取れる可能性も高くなり、オフェンスリバウンドを奪った後のいわゆる「セカンドチャンス」でシュートを決め切ることもできます。
また、速攻時のリバウンドが有利な理由は「ランニングリバウンドができる」ということにあります。
この記事ではリバウンドのコツを紹介していて、その中で「ランニングリバウンド」についても説明しています。詳しい内容はこの記事をご覧ください。
まとめ
速攻の時の走り方について主に紹介してきました。
速攻は1試合のうちにそう何回も訪れる訳ではありませんが、チャンスになったら確実に得点に結びつけることが重要です。
確実にシュートを決めるためにも、走るコースはきちんと頭に入れて、ディフェンスに合わせてシュートを打ち分けられるようなスキルを身につけましょう。