NBAのプレイイントーナメントが導入されてから数シーズンが経過し、徐々に浸透してきました。
これからNBAを見始める方にとっては、どんなものかよくわからないかもしれません。そこでこの記事では、プレイイントーナメントの条件や仕組み、どんな対戦カードになるのかをまとめました。
非常に重要になってくる「レギュラーシーズンの順位決定方法」についても触れているので、これを知っておけばレギュラーシーズン最終盤はハラハラドキドキを楽しめるでしょう!
最後まで読んで、しっかりとプレイイントーナメントの知識を身につけていってください!
目次
プレイイントーナメントとは
プレイイントーナメントは、レギュラーシーズン終了後に実施される「プレイオフ」の出場権をかけて行われるトーナメント形式の試合です。
それ以前は、82試合を終了した時点の勝率などを基準として順位が決定され、各カンファレンスの上位1〜8位がプレイオフに進出できていました。
プレイイントーナメントが実施されることで、82試合終了時点で8位以内に滑り込めなかったチームにも、プレイオフ進出の可能性が残されていることになります。
▼ NBAのプレイオフに関してはこちらの記事でまとめています ▼
>>【徹底解説】NBAのプレイオフはいつ開催される?その特徴とは?
プレイイントーナメントに出場するチームの条件・ルール
プレイイントーナメントの出場条件は、レギュラーシーズン終了時点で各カンファレンス7~10位の4チームに入ることです。
1〜6位チームはすでに順位とプレイオフ進出が確定しています。
これによって、8位までに滑り込めなかったチームにはプレイオフ出場の可能性が広がりました。
一方で裏を返せば、プレイイントーナメントの影響によって「8位に滑り込んでもプレイオフ出場は確実とは言えない」状況になったわけです。
19-20シーズンにはプレイイントーナメントが試験的に導入されましたが、その際は「8位と9位」の対戦のみでした。
また、「8位と9位チームのゲーム差が4ゲーム以内」という基準が設けられていたため、イーストで9位だったワシントン・ウィザーズは基準を満たせずプレイイントーナメントに参加できませんでした。
プレイイントーナメントの組み合わせ
先述したように、プレイイントーナメントが開催される限りは「8位に滑り込んでもプレイオフ出場は確実とは言えない」状況となったわけですが、プレイオフ圏内の7位と8位の2チームにはチャンスが2回用意されています。
Seven-Eight Game
こちらは、レギュラーシーズン終了時点の順位が7位と8位だったチームが、「7位シード」の獲得を競う試合です。
この「Seven-Eight Game」に勝利したチームは、7位シードでプレイオフへ。敗れたチームは、8位シード決定戦へと続きます。
Nine-Ten Game
こちらは、レギュラーシーズン終了時点の順位が9位と10位だったチームが、「8位シード決定戦」の獲得を競う試合です。
この「Nine-Ten Game」に勝利したチームは、8位シード決定戦へ。敗れたチームは、この時点でシーズン終了となります。
8位シード決定戦(※正式名称ではない)
「Seven-Eight Game」に敗れたチームと、「Nine-Ten Game」に勝利したチームが、8位シードの獲得を競って試合を行います。
そしてこの試合に勝利したチームは8位シードでプレイオフへ。敗れたチームは、この時点でシーズン終了となります。
7位or8位になったチームは、1勝でもすればプレイオフへと出場ができるわけですが、9位or10位になったチームは必ず2連勝しなければプレイオフには出場できません。
【24-25シーズン版】プレイイントーナメントへの出場ライン予想
24-25シーズン版のプレイントーナメント出場ラインを予想していきます。
NBAは、長らく「西高東低」と言われてきましたが、近年は東のレベルがかなり拮抗してきており、両カンファレンスで熾烈な順位争いが行われると思われます。
23-24シーズンの成績をもとに、各カンファレンスのプレイイントーナメント出場ラインとなる勝ち星数をあげてみました。
- 西(ウェスト):46勝
- 東(イースト):36勝
※あくまでも参考数値です。
当然シーズンによって変動があるためなんとも言えませんが、23-24シーズンの成績をもとに考えると、この勝ち星が必要となりました。
ウェストは、11位までが勝率50%を超えるという近年稀に見るハイレベルなシーズンとなったんです。
そして10位だったウォリアーズも46勝をあげていたため、出場ラインはこのようになりました。
レギュラーシーズンの順位決定方法
プレイイントーナメントの導入によって、レギュラーシーズンの順位決定方法にかなり注目が集まるようになってきました。
本当にシーズンの最終戦が終わるまでは順位が決まらないくらいに、拮抗することがよく起きているんですよね。
では、そんなレギュラーシーズンの順位決定方法について紹介していきます。
- 勝率
- 直接対決の結果
- ディビジョン内の対戦成績
- カンファレンス内の対戦成績
1番上の「勝率」が最も優先され、勝率が同じだった場合には直接対決の結果→ディビジョン内の対戦成績→カンファレンス内の対戦成績という流れで決定されます。
なお、4つの全ての項目をチェックするわけではなく、勝率が同じだった場合に直接対決の結果を基準にし、直接対決でも同じだった場合にディビジョン内の対戦成績を基準にしていきます。
よほどのことがない限り、基本的には1つ目の「勝率」だけで順位が決定されていきますので、後ろの3つについては覚えておかなくても問題ありません。
最終的には全チームが82試合を戦い終えた段階で順位が決定されるため、基本的には「勝利数」で決定されていると思って問題ありません。
なお、レギュラーシーズン中は、日程によっては消化している試合数に差があり、勝率で暫定順位を決定することになるため、統一するために「勝率」としているものと思われます。
豆知識:ディビジョンやカンファレンスによって、同じチームとの対戦回数が異なる
これは豆知識なのですが、同じディビジョンに属しているチームは、4試合ずつ戦います。ですので、2勝2敗で対戦成績が並ぶことがあるんです。
そうすると、ディビジョン内での対戦成績によって順位が決定されます。
同じディビジョンに属しているチーム同士は4回ずつ戦うので、公平な目線になるということですね。
例:パシフィックディビジョンの場合
- ロサンゼルス・レイカーズ
- ロサンゼルス・クリッパーズ
- ゴールデンステイト・ウォリアーズ
- フェニックス・サンズ
- サクラメント・キングス
例えば、レイカーズとウォリアーズが「同じ勝率」「直接の対戦成績2勝2敗」だった場合には、そのほかの3チームとの対戦成績が優れていたチームが順位が上になる、という感じです。
シーズン82試合の内訳
ちなみに、シーズン82試合の内訳がどうなっているかも紹介しておきます。
- 同カンファレンス内の対戦(52試合):
- 同じディビジョンの4チームと4回ずつ対戦(16試合)
- 別ディビジョンの10チームのうち、特定の6チームと4回ずつ対戦(24試合)
- 別ディビジョンの10チームのうち、特定の4チームと3回ずつ対戦(12試合)
- 異カンファレンスの対戦(30試合):
- 異なるカンファレンスの15チームと2回ずつ対戦(30試合)
このようになっています。
「同カンファレンス・別ディビジョン」のチームとの対戦に関しては、3試合のシーズンが連続しないように日程が組まれています。(4試合のシーズンに関しても同様)
まとめ
プレイイントーナメントは、シーズン最終盤までファンに楽しみを与えようとしてくれた、NBAファンへの粋な計らいと言えるでしょう。
プレイヤーやチームからするとシーズン最終盤まで気が抜けないですし、主力を休ませることも難しくなってくるので、大変な側面もあると思います。
ただ、下位チームからするとプレイヤーにとっても「プレイオフの可能性が残っている」というのは、モチベーションになると僕は考えます。
ぜひこの記事を参考に今後のプレイイントーナメントをお楽しみください!!
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このように新しいルールが追加された背景として、「シーズン終盤の消化試合を回避するため」という点があるそうです。
従来のルールの場合、レギュラーシーズン最終盤にはプレイオフの望みが絶たれているチームは消化試合のように主力を休ませたりして、ファンが最後まで楽しみながら試合を見られないケースもあったのです。
10位までプレイオフの出場可能性があるとなれば、おおよそ各カンファレンス12位までのチームが最終盤までレベルの高い試合を展開し、ファンを楽しませることもできると、NBA側は考えたのではないでしょうか。