アシストってどうすれば出せるの?そもそも、どこからどこまでがアシストなの?
ガードのプレイヤーであれば、誰もが憧れたことがあるのが「アシスト」を量産すること。僕はNBAに興味を持ち始めてから、アシストの魅力に引き込まれていき、学生時代にはアシスト狙いのパスをたくさん出したものです。
しかしながら、NBAほど上手くいかないのが実情。
そこで今回は、アシストを上手く出すためのコツや、試合中にアシストをするための練習法を紹介します。
ちなみにですが、僕は中高生のうちはアシストを出すことに執着すべきではないと思っています。その理由についても、自身の体験談を踏まえながら紹介していきます。
目次
バスケの「アシスト」の定義とは?
まずはじめに、アシストの定義を紹介しておきます。
バスケのアシストの定義は
シュートフェイクでディフェンスをかわしたり、ドリブルをつくことなく、シュートを決めた場合の直前のパス
のことです。
例えシュートが決まったとしても、
- シュートフェイクやパスフェイクをして、ディフェンスをかわしてからシュートを打った。
- ドリブルをついてからシュートを打った。
などの場合には、直前にパスを出した場合でもアシストには加算されません。
アシストの定義に関してさらに詳しく知りたい人は、以下の記事をご覧ください。
アシストパスの上手いNBAプレイヤー
ここではアシストパスの上手なNBAプレイヤーを紹介していきます。
あくまでも僕の独断と偏見です。
レイジョン・ロンド
1人目は、レイジョン・ロンドです。
僕がポイントガードの中で最も大好きなプレイヤーです。
ロンドはパスで味方の能力を引き出すことに優れているプレイヤーで、彼がボールを持つと何か得点に繋がりそうな雰囲気がしてきます。
パスのセンスがずば抜けているため、難しいパスを出すこともできますし、シュートへと繋がる絶妙なパスをも出せるプレイヤーです。
ニコラ・ヨキッチ
2人目は、ニコラ・ヨキッチです。
現代のインサイドプレイヤーの中でもずば抜けてパスセンスが感じられるプレイヤーで、多彩なパスで味方のお膳立てをしてくれます。
インサイドのプレイヤーということもあり、普段はリングに背中を向けてペイントエリア付近でプレイすることが多いのですが、リングに背中を向けた状態からビハインドパスや、タップパスなど敵の意表をつくパスでアシストを量産します。
レブロン・ジェームズ
3人目は、レブロン・ジェームズです。
言わずもがな、現役最高のオールラウンドプレイヤー。
レブロンがボールを持つと、相手のディフェンスは彼に意識が集中してしまうため、味方は1つの動きでフリーになることもできます。
レブロンはパスセンスもさることながら、自分自身で局面を打開する力も持っているため、ディフェンスは彼を守らざるを得ず、結果的にフリーのプレイヤーが必ず生まれるため、簡単なシュートをお膳立てすることができます。
NBAの歴代通算アシスト数トップ10
ここで、NBAの歴代通算アシスト数トップ10を紹介していきます。
- 15,806 ジョン・ストックトン
- 12,091 ジェイソン・キッド
- 10,335 スティーブ・ナッシュ
- 10,334 マーク・ジャクソン
- 10,141 マジック・ジョンソン
- 9,887 オスカー・ロバートソン
- 9,061 アイザイア・トーマス
- 8,966 ゲイリー・ペイトン
- 8,782 クリス・ポール
- 8,524 アンドレ・ミラー
となっています。
ユタ・ジャズの黄金期を築いたジョン・ストックトンがダントツのトップに君臨していることがよくわかりますね。
18-19シーズン現在の現役で、最も多いアシストを記録しているのは、第9位のクリス・ポールとなりました。
惜しくもトップ10入りは逃しましたが、第11位には先ほど紹介したレブロン・ジェームズ(8,296)が位置しています。
トップ10以降のランキングを見ても、ほとんどがガードのプレイヤーばかりなので、第11位のスモールフォワードのレブロンは規格外のプレイヤーだということがよくわかります。
中高生はアシストを狙いすぎないほうがいい
ここまでアシストの定義や、NBAの中でもアシストの能力に秀でているプレイヤーを紹介してきましたが、僕の正直な意見を言うと中高生はアシストは狙いすぎないほうがいいでしょう。
と言うのも、アシストばかりを狙いすぎて他のプレイがおろそかになってしまうからです。
僕は中学生のとある時期にアシストをする快感にハマってしまい、とにかく練習中も試合中もアシストのことばかりを考えていました。すると、不思議なことに1番狙うべきである「シュート」を狙わずにプレイしてしまうんです。
しかも、「とんでもないパスをして、観客を驚かせてやろう」と言う余計なことを考えてしまい、正確さよりも派手さを求めたパスをすることばかり狙っていました。
これが原因となり、アシストにハマった時期というのは僕自身のプレイタイムは減り、試合に出られないこともよくありました。派手なパスを狙ったり、無理やり得点に繋がるパスを出そうと躍起になることでミスも増えました。
中高生のうちは、アシストのためにパスをするのではなく、出したパスがたまたまアシストになった、程度で十分です。自分自身の本来のプレイを見失わないように気をつけてください。
アシストを出せるプレイヤーになるための練習
中高生のうちはアシストを狙いすぎてはいけない、という話をしましたが、とは言え味方にとってシュートが打ちやすいパスを出すことは非常に大切なことです。
味方がシュートを打ちやすいパスを出すために、普段の練習から「常に周りを見る」ことを意識してください。
パスを出す際には状況判断も非常に重要で、フリーのプレイヤーを見つけたりボールをもらいたいプレイヤーを見つけるためには、一瞬たりとも見逃してはいけません。
バスケは一瞬一瞬で局面が変わるスポーツなので、パスを出すテンポが1テンポ遅れただけでも、フリーだったプレイヤーはディフェンスに守られてしまいます。
パスを出すタイミングを見逃さないためにも、常にコート全体を見ながらプレイすることを、練習中から心がけましょう。
練習中から周りを見ることを意識できたら、今度はチームメイトと積極的にコミュニケーションを取ってみてください。例えば「どんなタイミングでパスが欲しい?」と聞いてみるといいでしょう。
相手の意見を聞きつつ、自分自身の意見も主張しながら強いチームを作るのです。
アシストをするためのコツ
アシストをする最も手っ取り早いコツは「自分にディフェンスを引き付ける」ことです。
例えば、あなたがボールを持っているとして、目の前のディフェンスを交わしたら、おそらくヘルプのディフェンスがやってくるでしょう。ということは、ヘルプにきたディフェンスがもともとマークしていたプレイヤーは、理論上フリーになっています。
(もちろん、ディフェンスが上手ければローテーションをすぐさま行い、フリーを作らないようなディフェンスを行いますが・・・。)
フリーになっているプレイヤーはシュートを打つチャンスですから、フリーのプレイヤーにパスを出せばシュートの確率も上がると思いませんか?
先ほど登場したレブロン・ジェームズは、レブロン自身がディフェンスを引き付けられるため、味方をフリーにすることができます。だからこそ、彼はアシストも量産できるのです。
自分自身にディフェンスを引き付けるためには、相手に警戒されるプレイヤーになる必要があります。それは、得点をたくさん取れるプレイヤーであったり、ディフェンスを抜くのが上手いプレイヤーです。
まとめ:アシストは味方がシュートを打ちやすいパス
アシストパスは、特にガードのプレイヤーであれば量産してみたいものです。僕が現役だった頃も、アシストを記録するのは好きでしたし、アシスト狙いのパスも出したことはあります。
中高生のうちはシュート力もそこまでないため、NBAと比べてしまうとアシストとして加算されるケースも少なくはなりますが、味方に対してシュートが打ちやすいパスを供給することは非常に大切なことです。
僕の考え方としては、アシストを狙うのではなく、味方にとってシュートが打ちやすいと思って出したパスがたまたまアシストになった、くらいでいいと思っています。
アシストを狙いすぎて、あなた本来のプレイを見失わないようにしてくださいね。