日本のバスケファンなら誰もが名前を1度は聞いたことがあるであろう八村塁選手。あなたは、八村塁選手の経歴やなぜゴンザガ大学に入学できたのか、知らないのではないでしょうか?
多くの人が知らない、八村選手が歩んできた道や、ゴンザガ大学に入ることができたまでの経緯・ゴンザガ大学入学後の活躍などを紹介していきます。
(トップ画像出典:Washington Wizards公式ツイッター)
目次
【4月16日更新】八村塁がドラフトアーリーエントリーを表明!
2019年4月16日(現地時間4月15日)、八村塁選手が自身のツイッターを更新し、2019年のドラフトにアーリーエントリーすることを表明しました!
この3年間ゴンザガ大でプレイをできた事は、自分の人生において素晴らしい経験でした。そこで新たに大きく、僕の夢に一歩近ずく事ができました。そして今回、NBAドラフトにエントリーする事を家族とコーチと話し決断しました。最初にゴンザガ大の皆さん、特にコーチやスタッフに感謝です。
— Rui “Louis” Hachimura 八村 塁 (@rui_8mura) April 15, 2019
「NBAドラフトにエントリーするかどうかを考える」というレベルに日本人が到達したという事実が、非常に嬉しいことですし、僕自身は八村選手のアーリエントリーを心待ちにしていました。
そして自身の言葉でドラフトアーリーエントリーを表明したということで、日本バスケファンにとってまた嬉しいニュースの1つになりましたね。
ちなみにですが、2019年のNBAドラフトは現地時間6月21日(金)に開催されます。
【6月21日追記】八村塁が1巡目9位でワシントン・ウィザーズに指名された!
6月21日(現地時間6月20日)にアメリカ、ニューヨークにあるバークレイズセンターで行われたNBAドラフト2019で、日本人初の1巡目指名が確実視されていた八村塁選手が、1巡目9位でワシントン・ウィザーズに指名されました!
今後トレードが起こる可能性もありますが、現時点ではワシントン・ウィザーズで、日本人史上3人目のNBAプレイヤーになることに!
RUI! 🇯🇵 #WizDraft | #DCFamily pic.twitter.com/aBAmoZyEhX
— Washington Wizards (@WashWizards) June 21, 2019
八村塁のプロフィール
まずはじめに八村塁選手のプロフィールから確認していきましょう。
八村塁(はちむらるい)
1998年2月8日生まれ 富山県出身
203cm 104kg スモールフォワード
ゴンザガ大学 #21
八村塁選手は、スモールフォワードからパワーフォワードをこなすプレイヤーです。
八村塁の学歴
八村塁選手の学歴を振り返っていきましょう。
- 小学校:奥田小学校or奥田北小学校
- 中学校:奥田中学校
- 高校:明成高校
- 大学:ゴンザガ大学
奥田中学校では、現在アルバルク東京で活躍する日本代表馬場雄大選手と共にプレイしていた経験もあります。
八村塁の経歴
八村塁選手の経歴を振り返っていきましょう。各カテゴリーごとに紹介していきます。
小学校~中学校
小学校は公表されていないため、どの学校に通っていたのかはわかりませんでした。ちなみにですが、小学生の時は陸上と野球をプレイしていたようです。
バスケを本格的に始めたのは奥田中学校に進学してからのことでした。1年生の時の3年生には、先ほども記したように馬場雄大選手が所属しており、2人は日本代表としてプレイする前に奥田中学校で共にプレイしていたのです。今や日本のバスケを背負う存在になっているわけですから、非常に運命的ですよね。
八村塁選手が1、2年生の時は全国大会に出場できなかったものの、3年生の時の2012年埼玉全中に出場し、決勝で西福岡中学校に敗れたものの準優勝に輝き、八村塁選手は大会ベスト5に選出されました。
高校
奥田中学校を卒業した後は、親元を離れ宮城県仙台市の明成高校へと進学をしました。
1年生の時からチームの主力として活躍し、1年生のインターハイではベスト4、ウィンターカップでは1試合平均27.4点の活躍でチームの優勝に貢献し、大会ベスト5にも選出されました。
ウィンターカップの準決勝・決勝の2試合では共に30点オーバーを記録するなど、当時から勝負強さは健在でした。
2年生の時にはインターハイでは、決勝で福岡大学附属大濠高校に敗れ準優勝に終わったものの、ウィンターカップでは1試合平均28点の活躍で優勝に貢献。決勝ではインターハイで敗れた福岡大学附属大濠高校を相手に2点差で勝利し、リベンジを果たしました。
2年生のウィンターカップではもちろんベスト5に選出されています。
最上級生となった3年時には、インターハイで明成高校史上初のインターハイ優勝を成し遂げると、ウィンターカップでは1試合平均22.4点を記録し、大会3連覇に貢献し、もちろん大会ベスト5にも選出され、高校バスケ界を見事に席巻しました。
- 1年:インターハイ→ベスト4、ウィンターカップ→優勝
- 2年:インターハイ→準優勝、ウィンターカップ→優勝
- 3年:インターハイ→優勝、ウィンターカップ→優勝
大学
明成高校を卒業した八村塁選手は、当時からNBA入りを目標としていたこともあり、いくつかオファーのあったアメリカNCAAディビジョン1の大学の中から、ゴンザガ大学を選び、進学をしました。
2018年12月現在ゴンザガ大学の3年生として活躍しており、その活躍については次の章でさらに詳しく紹介していきます。
そもそもなぜゴンザガ大学へ進学できたのか?
八村塁選手のゴンザガ大学での活躍に触れる前に、そもそもなぜNCAAディビジョン1のゴンザガ大学へと進学できたのでしょうか?
基本的に日本人の場合、日本の高校で活躍をしたとしても世界最高峰のアメリカの大学から、しかもNCAAディビジョン1のチームからオファーが届くことはそうそうありません。
そんな日本人の中でも、八村塁選手が大学やプロチームのスカウトの目に留まるようになったのは、2014年に開催されたU-17世界選手権が1つのきっかけになっています。
日本代表自体は世界選手権で1勝6敗の14位で大会を終えていますが、八村塁選手は平均得点・総得点共に全体の1位を記録しており、国際大会の舞台でも活躍できることを証明したからです。
この世界選手権には、アメリカやオーストラリア、スペインなどの世界の強豪国が参加しており、実際に日本代表は
- オーストラリア
- カナダ
- フランス
- アメリカ
- イタリア
- UAE
- エジプト
の7チームと対戦したのですが、その中で八村塁選手は1試合平均で22.6点を奪っていたのです。しかも、アメリカ代表には現在NBAでも活躍するジェイソン・テイタムやジョシュ・ジャクソン、テレンス・ファーガソンなどがいる中での得点王ですので、スカウトの中で注目選手になっていたのでしょう。
国際大会の舞台で爪痕を残せたことが、他の日本人とは違いNCAAディビジョン1のチームからオファーがきた理由の1つです。
八村塁のゴンザガ大学での活躍
ゴンザガ大学に進学した八村塁選手は、1年目は控えとしてベンチを温める時間が続き、勝敗が決してから試合に出場することが多かったのですが、ゴンザガ大学は見事にNCAAトーナメントで準優勝。八村塁選手の1年目のNCAAトーナメントは合計出場時間6分に留まってしまいました。
2年目となった17-18シーズンでは、ベンチから出場する試合が多いものの、重要なゲームに出場することも増え、チームの勝利に貢献する働きを見せる試合も多く、ゴンザガ大学には欠かせないプレイヤーになりました。
2年目のNCAAトーナメントはスウィート16(ベスト16)止まりとなったものの、NBA入りも噂されるほどにアメリカ全体から注目を集めるプレイヤーとなり、2018年夏に行われるNBAドラフトにアーリーエントリーするかどうかさえ話題に上がるようになっていたのです。
結果的にドラフトにはエントリーせず、18-19シーズンもゴンザガ大学で戦うことを決めた八村塁選手。3年目となる18-19シーズンはゴンザガ大学のエースとして活躍をしており、12月22日現在10勝2敗と好調のチームを引っ張っています。
マウイインビテーショナルでの活躍
2018年11月にハワイで行われたマウイインビテーショナル(招待大会)では、決勝でデューク大学を破ってゴンザガ大学が優勝し、大会MVPを獲得しました。
マウイインビテーショナルで大会MVPを獲得した歴代のプレイヤーには、
- ヒルトン・アームストロング
- アダム・モリソン
- デル・カリー
- グレン・ライス
- ペニー・ハーダウェイ
- ケンバ・ウォーカー
などNBAで活躍したスタープレイヤー&現役のスタープレイヤーがおり、全米での評価を急上昇させる大きなきっかけとなる大会でした。
ちなみにですが、決勝で対戦したデューク大学は2019年のNBAドラフトで上位指名が予想されているザイオン・ウィリアムソンやRJ・バレットなどを要する、今シーズン最強チームとも言われており、そのデューク大学に勝利したということが、非常に大きな付加価値を与えたのです。
ジュリアス・アービング賞を受賞
八村塁選手は、2018-19シーズンのNCAA(全米大学体育協会)が決める年間最優秀選手賞の1つジュリアス・アービング賞を受賞しました。このジュリアス・アービング賞は、スモールフォワードの年間最優秀選手に与えられるアワードです。
発表は日本時間2019年4月13日午前10時頃に発表されました。受賞した瞬間の映像がこちらです。
Gonzaga’s Rui Hachimura is the Julius Erving Small Forward of the Year. His reaction to shaking Dr J’s hand when winning the award: “His hand is very big.” pic.twitter.com/CYWE1s98Oa
— Sam Adams SWX (@SamAdamsTV) April 13, 2019
NBAのレジェンド、ジュリアス・アービングから名前を呼ばれ舞台に上がった八村選手、やはり笑顔が見られますね。
18-19シーズンはゴンザガ大学のエースとして37試合に出場し、ウェストコーストカンファレンスの年間MVPに輝いたりマウイインビテーショナルでもMVPを獲得するなど、大活躍のシーズンでした。
日本人プレイヤーがこの賞を獲得することは、かなりのビッグニュースです!
学校外での活躍
八村塁選手は、ゴンザガ大学としての活動だけではなく、様々なトレーニングキャンプなどに招待されています。
- ジョーダン・ブランド・クラシック・インターナショナル・ゲーム
- Basketball Without Border Global Camp
- U-19 ワールドカップ
- NIKE Academy
などの国際大会やFIBAとNBAの主催するキャンプに参加しており、注目を集めている逸材です。
2018年のNIKE Academyに参加したのですが、NIKE AcademyはNCAAから25人+高校生のトッププレイヤーが集い、現役&引退したNBAプレイヤーからワークアウトなどを受けられるもので、事実上NCAAのトップ25選手に入っていると言っても過言ではありません。
U-19ワールドカップでまたも活躍
2014年にU-17のワールドカップで活躍をした八村塁選手ですが、2017年に開催されたU-19のワールドカップでも活躍をしています。
今大会は得点王を逃したものの、全体2位となる1試合平均20.6点を記録したほか、11リバウンド、1.4ブロックの数字も残しました。
八村塁はドラフトされる?
八村塁選手は、2018年のドラフトにエントリーするかどうかが話題に上がるほどに注目株となったのですが、ドラフトをされNBAプレイヤーになることはできるのでしょうか?
八村塁選手は17-18シーズン(ゴンザガ大学2年目)で、NBAのスカウトの目に留まる活躍を所々で見せてきました。NCAAディビジョン1の舞台でチームの柱として活躍していたために、ドラフトされてもおかしくないと現地アメリカでは言われています。
結果的に2018年のドラフトにはエントリーしませんでした。エントリーするにせよしないにせよ、どちらにもメリットとデメリットが付きまといます。
そんな中始まったゴンザガ大学での18-19シーズンでは、開幕8連勝やマウイインビテーショナルでの優勝の立役者になるなど、確実に評価を高めています。
今後怪我をしたり評価を落とすようなことがあれば、2019年のドラフトにエントリーしても指名されないという事態は考えられますが、健康なままシーズンを過ごせば僕自身は確実にドラフトされると思っています。
日本代表としての活躍
八村塁選手は、2018年の「2019年FIBAワールドカップアジア予選」から日本代表としても試合に出場しています。
6月のオーストラリア、7月の台湾、9月のカザフスタン・イランの計4試合に出場し、1試合平均21.5点とチームのオフェンスを牽引し、出場した4試合全勝に貢献。弱冠20歳にして日本代表をも背負う八村塁選手は、ゴンザガ大学にとっても日本にとっても欠かせないプレイヤーです。
2019年夏のに中国で開催されるW杯への出場を決めた日本代表ですが、八村塁選手はW杯本大会に出場するものと思われます。8月後半~9月上旬は、NBAのオフシーズン中ですし所属チーム側が「派遣の拒否」をすることもできませんので、八村選手に出場の意思があれば、十分に出場の可能性はあるでしょう。
2019年4月13日現在、八村塁選手がNBAのドラフトにアーリーエントリーするかどうかは決まっていませんが、NBAのドラフトにかけられても、ゴンザガ大学でもう1年プレイするとしても、W杯やオリンピックへの出場はほぼ決定的だと僕は考えています。
八村塁のプレイスタイル
八村塁選手のプレイスタイルも紹介していきます。1年時のウィンターカップやゴンザガ大学でのプレイ動画などを元に、独断と偏見を交えながら、プレイスタイルに迫っていきましょう。
インサイドからもアウトサイドからも得点ができる
八村塁選手は206cmの身長を持っていますし、高校時代に培ってきた技術があるためインサイドからの得点能力には優れています。
しかもそれだけではなく、ゴンザガ大学に進学してからはアウトサイドからの3ポイントシュートや、ジャンプシュートを武器の1つとして闘えるようになりました。
18-19シーズンの八村塁選手のプレイ動画を見たのですが、インサイドからの得点が多い印象があります。インサイドでプレイをするため当然ディフェンスは身長の高いプレイヤーになるのですが、アウトサイドからもプレイができるため、ディフェンスにとっては非常に守りにくいプレイヤーでしょう。
スピード・キレのいいポストアップ
高校生の時のウィンターカップのプレイと見比べてみても、格段にポストアップのスピードやキレが増しています。タイミングよくポストアップをしたり、ディフェンスを揺さぶるフェイクもキレがあるため、フェイクの後のジャンプシュートやドライブインが非常に活きています。
ただし、ターンアラウンドシュート(背中を向けた状態から振り向いた瞬間に打つシュート)の時に、シュートの軌道が低いためリングの手前に当たったり、ディフェンスにシュートブロックされるシーンがあり、個人的にその部分が気になりました。
それでもインサイドでスピード感を持ってプレイできているため、大きな特徴になるでしょう。
ディフェンス力にも定評あり
ディフェンス力にも定評があり、高い身体能力から繰り出すブロックショットや、リバウンドをもぎ取る強さを持っています。
フットワークも軽快で、アウトサイドのプレイヤーをマークすることもできる万能さを持ち合わせています。
気になった点は、身体の細さです。大学生のうちは今のままでもいいかもしれませんが、今後NBAに進んだ時のことを考えるとまだまだ身体の線が細い印象を受けたため、もっと身体を強くしなければオフェンスに押し負けることがあるでしょう。
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まとめ
八村塁選手は、2019年のNBAドラフトで指名されると予想されている、期待のプレイヤーです。高校時代から異彩を放っていた八村選手は、ゴンザガ大学でも着実に成長を続け、日の丸を背負うレベルにまで成長を続けています。
日本人プレイヤーが、NCAAディビジョン1の強豪チームでエースを張り、NBA入りが目前となっていることも、日本のバスケファンの間では大きな期待を集めている理由です。
今後の活躍には僕も注目していますし、八村塁選手のNBA入りや日本代表での活躍を応援しましょう!