ターンオーバーってなに?どう言う意味で、どんな時に起こりやすいの?
バスケにおいて使われる「ターンオーバー」という言葉は、オフェンス側のミスのことを言い、シュートミス以外で相手に攻撃権が移る原因となったプレイのこと。
例えばディフェンスにスティールされてしまった時や、ラインの外に出てしまった時は攻撃権が移っているため、ターンオーバーとなります。
ターンオーバーが多くなってしまうと、攻撃権が移るため、当然試合は不利になってしまいます。
本記事では、ターンオーバーが起こりやすいシーンや対策について解説します。
ターンオーバーとしてカウントされるミスの種類
ターンオーバーとしてカウントされるミスの種類はいくつかあります。
- トラベリング
- ダブルドリブル
- アウトオブバウンズ、ラインクロス
- タイムバイオレーション
- スティール
- パスミス
トラベリング
1つ目はトラベリングです。
トラベリングは、ボールを保持して3歩以上歩いてしまった時に審判にコールされます。
トラベリングが起こりやすいシーンなどについては以下の記事にてまとめていますので、併せてご覧ください。
また、3歩以上歩いていたとしても、トラベリングがコールされない「ゼロステップ」という例外的なルールが存在します。ゼロステップに関しては以下の記事にて紹介しているので併せてご覧ください。
ダブルドリブル
2つ目はダブルドリブルです。
ドリブルをついて1度止め、もう1度つき始めることで審判にコールされたり、「ボールを持っている」と審判が判断した時にダブルドリブルをコールされます。
ダブルドリブルの詳しいルールについては以下の記事にて触れているので併せてご覧ください。
アウトオブバウンズ・ラインクロス
3つ目はアウトオブバウンズ・ラインクロスです。
アウトオブバウンズに関しては、ボールが外に出てしまった時のことを言い、ラインクロスに関してはボールを持っているプレイヤーがラインを踏んでしまったり、コートの外に出ることでコールされます。
タイムバイオレーション
4つ目はタイムバイオレーションです。
タイムバイオレーションにはいくつか種類があるので紹介をしておくと、
- 3秒ルール
- 5秒ルール
- 8秒ルール
- 24秒ルール
上記4つです。
タイムバイオレーションに関しては以下の記事にて詳しく紹介しているので併せてご覧ください。
スティール
5つ目はスティールです。
ディフェンスにパスカットをされたり、保持しているボールを奪われるスティールもターンオーバーとして加算されます。
パスミス
6つ目はパスミスです。
パスミスは、ディフェンスにパスカットをされるケースと、出したパスがコートの外に出てしまった場合のことを言います。先ほど紹介してきた「アウトオブバウンズ」と「スティール」に関係のあるミスです。
ターンオーバーになりやすいシーン
この章では、ターンオーバーになりやすいシーンをまとめていきます。
ターンオーバーになりやすいシーンは以下の時です。
- ダブルチームを仕掛けられた時
- フルコートプレスをかけられた時
- 速攻の時
- ジャンプパスをする時
次章からは、この4つについて解説していきます。
プレッシャーをかけられるとターンオーバーになりやすい
オフェンスの時は、ディフェンスにプレッシャーをかけられるとターンオーバーをしやすい傾向にあります。
よく、バスケをしていると「ディフェンスからペースを掴む」と言った類の言葉を聞きますが、これはディフェンスを頑張って相手のターンオーバーを誘ったりシュートミスを誘うことで、自分たちのオフェンスチャンスを増やす目的があります。
オフェンスをしている時には、プレッシャーをかけられた時でもいかに冷静にミスなくプレイできるかどうかが大事になってくるわけですね。
実際にディフェンスからどのようなプレッシャーをかけられた時に、ターンオーバーになりやすいかを紹介していきます。
ダブルチームを仕掛けられた時
1つ目は「ダブルチームを仕掛けられた時」です。
ダブルチームというのはディフェンス側がパスカットをしたり、オフェンスにミスを誘発させるために仕掛けるトラップ(罠)です。
ダブルチームを仕掛けられると、オフェンスはトラベリングをしたりパスミスをする可能性が高くなります。
フルコートプレスをかけられた時
2つ目は「フルコートプレスをかけられた時」です。
フルコートプレス(オールコートプレス)というのは、コート全体を使ってプレッシャーをかけてくるディフェンスの守り方で、フルコートプレスをされるとパスミスやタイムバイオレーションをしてしまう可能性が高くなります。
チャンスはピンチ!速攻もターンオーバーをしやすい
速攻は確実に点を取るチャンスではありますが、実はミスが起こりやすいシーンでもあります。
特に2対1や3対2のようにオフェンスの方が数的優位で攻めている時に、パスミスが起こりやすいのです。
速攻時は走っているプレイヤーもパスを貰う準備をしていますが、タイミングやパスを出すスペースが合わないケースがあります。意思疎通ができていない場合、数的優位の状況でもパスミスが起こりやすいのです。
苦し紛れのジャンプパスはターンオーバーになりやすい
ジャンプパスは、その名の通りジャンプをしながら出すパスのことで、ボールを持った状態で着地をしてしまうとトラベリングをコールされてしまうため、ジャンプしている最中にパスを出さなければなりません。
事前に確認をせずただ闇雲にジャンプしながらパスを出そうとすると、どこに出していいかわからなくなり、適当なパスになってしまいます。結果としてディフェンスにスティールされたり、パスがコートの外に出てしまったりします。
接戦はターンオーバー1つが命取りになる
ターンオーバーはオフェンスの「ミス」でもあるのですが、接戦の時にターンオーバーを1つでもしてしまうとそれが命取りとなります。
例えば第4Q残り3分の時点で2点差の場合などは、ターンオーバー1つで相手の速攻を食らったり流れを相手に掴まれてしまいます。
人間は誰しもミスをするものなので、ターンオーバーも仕方のないことと言えますが、接戦の時には細心の注意を払い極力ミスをしないように務めることが大切です。
ターンオーバーが加算される定義について
この章では、ターンオーバーが加算される定義について解説していきます。
先ほど冒頭で紹介した
- トラベリング
- ダブルドリブル
- アウトオブバウンズ
- タイムバイオレーション
- スティール
- パスミス
上記6つについて、ターンオーバーは誰にカウントされるのかを紹介します。
- トラベリング
- ダブルドリブル
- ラインクロス
- スティール
- アウトオブバウンズ
- パスミス
- スティール(パスカットの場合)
- タイムバイオレーション
上記の通りです。
ターンオーバーとして判別されるのは、完璧に攻撃権が移った場合です。攻撃権が相手に移るきっかけとなったプレイを、ターンオーバーとして判別し、ターンオーバーが加算されるプレイヤーは上記表に示した通りとなっています。
「ミスをしない」ことは無理
ターンオーバーはミスの1つと言えるのですが、あなたのチームの監督はよく「ミスをするな」と言っていませんか?
僕は高校時代に嫌というほど聞いてきたのですが、正直なことを言うと「ミスをしないことは無理」だと僕は考えています。人間は誰にでもミスがあるものなのです。
だからこそ、積極的にプレイをしてミスをしてしまうのは悪いことではありません。悲観しなくてもいいんですよ。ミスをすることを恐れて消極的なプレイをする方が悪いプレイヤーです。
こう言った考え方は僕だけではなくラグビー日本代表の監督として2015年のW杯を闘ったエディ・ジョーンズさんも持っています。エディさんの考え方は以下の記事にて紹介している「ハードワーク」に記されています。
まとめ
今回はターンオーバーの意味やターンオーバーが起こりやすいシーンについて紹介をしてきました。
ターンオーバーは簡単に言ってしまうと「ミス」のことです。しかし、ミスをしないで1試合プレイし続けることはまず不可能です。シュートミスをすることもありますし、パスミスをすることもあります。
ターンオーバーをせずにプレイし続けることは不可能ですが、正確性を常に高め続けることは可能です。練習中から正確なプレイをするコツを掴んで、試合の時・特に接戦の試合の時にはより正確なプレイでミスなくチームを牽引できるように務めてみてください。