ミニバスのルールが知りたい。できれば、一般のルールとの違いも踏まえて教えて欲しい。
この記事では、ミニバスのルールについて紹介していきます。
ミニバスも一般も競技は同じ「バスケ」ですが、若干ルールに違いがあります。
僕自身は小学生の頃からバスケをしてきましたが、プレイをしていると特に違和感なく覚えることができますし、中学生→高校生とステップアップしていっても、対応できました。
プレイする側は覚えられるのですが、観戦するだけの人の場合には、なかなかわかりにくいルールも多いですよね。
そこで、この記事では一般のルールと比べながら、ミニバスのルールを紹介していきます。
一般のバスケのルールは以下の記事にて触れています。なお、一般とミニバスのルールが同じ場合もあるので、ミニバスのルールを知りたい人は以下の記事を併せて読んでおくこともおすすめします。
バスケで使われる専門用語をまとめた記事もあります。これからバスケの勉強する人は、普段の試合中でも専門用語が飛び交うことがあるので、勉強しておくことをおすすめします。
目次
ミニバスと一般的なバスケのルールの違い
ミニバスと一般的なバスケのルールの違いを紹介していきます。
大きく違うのは、以下の7つです。
- 1Qあたりの時間
30秒ルール24秒ショットクロックに変更となっています。- 交代
- バックパス
- 3ポイントシュート
- ゴールの高さ
- ボールの大きさ
それでは、それぞれについて詳しく紹介していきます。
ミニバスの1Qの時間は6分
1つ目は、「ミニバスの1Qの時間は6分」という内容です。
一般のバスケの1Qあたりの時間は「10分」ですが、ミニバスの場合には6分とかなり短い時間で行います。
ミニバスの時間や、一般のバスケの時間のルールに関しては、以下の記事で詳しく触れているので併せてご覧ください。
24秒ショットクロック
2018年度までは、オフェンスはボールをコントロールしてから、30秒以内にシュートを打たなければいけないというルールが設けられていました。
このルールが2019年度から改定され、一般と同じように24秒ショットクロックが導入されています。
とは言え、ミニバスの場合は一般と若干異なるケースがあります。詳しい24秒ショットクロックのルールについては、「変更されたミニバスのショットクロック「24秒」ルールを徹底解説!」こちらの記事を併せてご覧ください。
第3Qまでは基本的に交代できないのがミニバスのルール
3つ目は「第3Qまでは基本的に交代できないのがミニバスのルール」という内容です。
一般のバスケは前半でも後半でも関係なく交代をすることができますが、ミニバスの場合には第3Qまでに10人以上が出場し、12分以上(2Q分以上)出場してはいけないと言うルールが存在します。
交代や人数に関するルールは、2019年度から新たに設けられた点もありますので、それらの点も交えて後ほど詳しく紹介します。
ミニバスに「バックパス」は存在しない
4つ目は「ミニバスに『バックパス』は存在しない」ということです。
一般のルールでは、一度センターラインを超えたオフェンスは、もう一度センターラインよりも後ろに戻ってはいけない、と言う「バックパス」または「バックコートバイオレーション」と言うルールが存在します。
ミニバスの場合には、バックパスは存在しないためコートのセンターラインを超えても後ろに戻ることができます。
ミニバスに「3ポイントシュート」は存在しない
5つ目は「ミニバスに『3ポイントシュート』は存在しない」ということです。
一般のルールでは3ポイントラインがあるため、そのラインよりも後ろからシュートを打って決めた場合には「3点」が加算されますが、ミニバスの場合には3ポイントラインがないので、結果的に3ポイントシュートが存在しないことになります。
ただし、シュートを打った時にファールをもらい、そのシュートを決めた上に、ボーナスとなる1本のフリースローを決めれば、1プレイで3点が加算されることになります。
ミニバスはゴールが少し低い
6つ目は「ミニバスはゴールが少し低い」ということです。
一般のゴールの高さは305cmですが、ミニバスの場合には260cmとなっています。
中学生になるとゴールの高さが305cmになり、ミニバスでプレイしていたゴールよりもはるかに高いように感じてしまいます。
中学生になった時の最初の壁はゴールの高さですから、中学生になる前には305cmの高さで練習しておくことをおすすめします。
一般に比べるとボールが小さい
7つ目は「一般に比べるとボールが小さい」ということです。
規定によって定められたボールのサイズがあるのですが、一般は7号球を使用します。ミニバスの場合には、5号球を使用します。
一般に比べると小さいですが、小学生からしてみると5号球でもかなり大きく感じてしまいますから、練習以外でもボールに触って大きさに慣れておくことが重要です。
登録競技者が8人以上10人未満のチームでも試合は成立する
先ほどの章の3つ目に紹介した「交代・メンバー」に関して、こちらで詳しく紹介します。
2018年度までは、登録競技者が10人未満のチームは、試合にエントリーすることが一般的にはできない状態でした。(※一部の大会に限る。)
しかしながら、近年は少子化や児童の減少などで1チームあたり10人のメンバーを集めることも難しくなってきています。そこでJBAが以下のような決定を下したのです。
試合成立のプレーヤー数の変更
- 登録された競技者が10名未満のチームに対して、8名による試合成立を認める。
- 但し、登録数が10名を超えるチームに対しては、これまで通りの規定を適用する。
- 2019年4月1日から実施とする。
引用:JBAの資料
これに伴い、試合に出場しなければいけない時間やQ、人数などが変わっている点があります。
登録競技者数が10名以上の場合(今まで通り)と、登録競技者数が8名以上10名未満(新しいルール)とで、どのように変わるのかを、それぞれ詳しく紹介します。
登録競技者数が10名以上の場合
登録競技者数が10名以上の場合には、「第3Qまでに10人以上が出場し、12分以上(2Q分以上)出場してはいけない」ルールとなっています。
どのような形になるのか、簡単に紹介します。
プレイヤーが10人、A~Jまでいたとします。
- 第1Q:A、B、C、D、Eが出場
- 第2Q:F、G、H、I、Jが出場
- 第3Q:A~Jの中から5人が出場
この場合、A~Jまでの10人のプレイヤーが、2Qまでに1回ずつ出場しています。
登録競技者数が8名以上10名未満
登録競技者数が8名以上10名未満の場合には、JBAの資料に以下のような記載があります。
登録競技者が8人以上10人未満のチームは、第3クォーターまでに全てのプレーヤーが少なくとも1クォーター(6分間)はゲームに出場しなければならない。その際、プレーヤーは第3クォーターまでに続けて3クォーター出場してはならない。
引用:JBAの資料
どのような形になるのか、簡単に紹介します。
プレイヤーが8人、A~Hまでいたとします。
- 第1Q:A、B、C、D、Eが出場
- 第2Q:F、G、H、A、Bが出場
- 第3Q:C、D、E、F、Gが出場
この場合、A・Bと、F・Gが2クォーター連続して試合に出場していることになりますが、続けて3クォーター出場しているわけではないので、ルール違反にはなりません。
ルールを活用すればこんな戦い方もできる
僕が小学4年生の時には、交代・人数のルールを活かしたこんな戦術をチームが使いました。
プレイヤーが10人、A~Jまで。
- 第1Q:A、B、C、D、Eが出場
- 第2Q:A、F、G、H、Iが出場
- 第3Q:B~Iの中から4人と、Jが出場
こちらは、第1Qと第2Qには、A~Iまでの合計9人が出場していることになります。その中で、Aは2Q分出場していることになり、第3Qは出場することができません。
そして第3Qまでに10人を出場させるというルールに基づいて、第1Qと第2Qに出場していない10人目のJを第3Qに出場させる、と言うわけです。
格上のチームに対して、各Qの戦力を均等に保ち試合をするためにコーチが行った戦術です。この戦術がハマり、見事その試合は勝利することができました。
ミニバスと一般のファールのルールは違うの?
基本的には、ミニバスも一般の場合にもファールのルールには違いがありません。
ファールに関しては以下の記事にて紹介しています。どんなプレイがファールになってしまうのか、ファールにはどんな種類があるのかに関して、確認しておいてください。
ミニバスはマンツーマンしかできないルールなの?
ミニバスは、基本的にディフェンスの際はマンツーマンでしか守ることができません。
2015年にルールが改定され、それまではゾーンディフェンスも行うことができたのですが、競技力向上のため15歳以下は基本的にゾーンディフェンスを禁止とし、マンツーマンディフェンスしか行えないようになりました。
僕がミニバスをプレイしていた時代は、ゾーンディフェンスを使ったりマンツーマンディフェンスを使ったりと、場面場面に応じて使い分けていました。
なぜマンツーマンした行うことができなくなったのか、詳しい理由については以下の記事もご覧ください。
ミニバスと一般のバスケのコートの違い
ミニバスと一般のバスケのコートの違いは、サイズやラインの有無が大きな違いです。
- ミニバス:縦12~15m × 横22~28m
- 一般:縦15m × 横28m
ミニバスの場合には、一般のコートよりも小さいか、同じサイズのコートが規定として定められています。
- センターライン
- 3ポイントライン
- ノーチャージエリア
上記のような違いがあります。センターラインは、会場によってセンターラインが用意されているコートと用意されていないコートがあります。
また、フリースローレーンの形も一般とミニバスでは変わってきます。
ミニバスでも審判が吹くルールは一般と同じ
ミニバスと一般の場合、審判が吹くルールに大きな違いはありません。
冒頭でも紹介している「ミニバスと一般のバスケのルールの違い」さえ抑えておけば、それ以外に困るところはないでしょう。
審判のルールを学ぶ場合には、以下の記事で紹介している本がおすすめです。
ミニバスのルールを勉強する際におすすめの本
ここからは、ミニバスのルールを勉強する際におすすめの本を紹介していきます。
- うまくなるミニバスケットボール
- DVDでライバルに差をつける!小学生のミニバスケットボール上達のポイント50
- 知ってる?ミニバスケットボール
- 楽しい!うまくなる!ミニバスケットボール
- DVD付きで超カンタンにわかる!ミニバスケットボール
うまくなるミニバスケットボール
1冊目は「うまくなるミニバスケットボール」です。
全てカラーで、漫画になって紹介されているので、大人も子供も一緒に読めるわかりやすい1冊です。
DVDでライバルに差をつける!小学生のミニバスケットボール上達のポイント50
2冊目は、「DVDでライバルに差をつける!小学生のミニバスケットボール上達のポイント50」です。
上達するためのテクニックを中心に50のポイントを、DVDの動画付きで紹介してくれる1冊です。バスケットボールの基本的な動き方も学ぶことができます。
知ってる?ミニバスケットボール
3冊目は「知ってる?ミニバスケットボール」です。
クイズ形式でミニバスのルールやスキルを向上させるポイントを学ぶことができます。
クイズ形式だと頭にインプットされやすくなりますし、楽しみながら覚えることができます。また、コーディネーショントレーニングという、身体の動かし方やハンドリングスキルを身につけられるコツも紹介されている1冊です。
楽しい!うまくなる!ミニバスケットボール
4冊目は、「楽しい!うまくなる!ミニバスケットボール」です。
元プロ選手として活躍した人が著書を務めている1冊で、スキル上達のための練習法などを学ぶことができます。
DVD付きで超カンタンにわかる!ミニバスケットボール
5冊目は、「DVD付きで超カンタンにわかる!ミニバスケットボール」です。
ボールハンドリングからシュートまで、プロチームのアカデミーのトレーニングメソッドがまとめられています。ただ本でルールを学ぶよりも、動画を観たり自分でプレイをしながら体で覚えていく方が、ルールは覚えやすいため、ミニバスのプレイヤーにはおすすめです。
動画を観ながら親御さんも一緒に覚えることができますね。
ミニバスには「移籍」と言う概念が存在する
ミニバスには、中学生や高校生にはない「移籍」が存在します。転校やチーム事情に伴い、ある一定のルールの範囲内であれば、移籍をすることができます。
詳しいルールや規定などは以下の記事でまとめているので、気になる人は併せてご覧ください。
4校ルールが廃止される?
ミニバスは、1つのチームにつきプレイヤーの通う小学校数を4つに抑えなければならないという決まりがあります。
その4校ルールが廃止されるという話をインターネット上でも耳にしますが、実際のところ廃止になったわけではなく、全国大会のみ撤廃されただけとなっています。
4校ルールに関しては以下の記事で詳しく紹介しているので、併せてご覧ください。
まとめ
ミニバスに関するルールを、重要なポイントだけかいつまんで説明してきました。
冒頭で一般のルールとの違いを7つ紹介しましたが、この7つ以外は基本的に一般のルールと同じです。当サイト「Clutch Time」ではルールに関する記事もたくさんあるので、ぜひ併せて読んでみてください。